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結婚後も「働き続けたい」女性が2年連続で増加
● 「結婚・出産後も仕事を続けたい」女性が前年より増加
  株式会社マイナビは、働く女性向けの情報サイト「escala cafe(エスカーラ カフェ)」の会員である、未婚の働く20代女性838人を対象に、「女性の働き方に関する調査」を実施し、その結果を発表した。調査は2010年から実施しており、今回で3回目となる。
  調査結果によると「結婚後も働き続けたい」と答えた人が2年連続で増加した。また出産後について「仕事を続けたい」と回答している人の割合も、前年に比べて増加している。これらの調査結果をふまえて、政府及び各企業は、女性の働き方についてもっと現場の実態を把握したうえで水面下にある様々な課題を解決していかなければならない。
● 「結婚したら、専業主婦になりたい」と答えた人は減少
  結婚・出産後も働き続けたいかを尋ねたところ、結婚後については75.1%の女性が“仕事を続けたい”(「絶対続けたい」20.7%+「できれば続けたい」54.4%)と回答し、前年比4.7ポイント増となった。「結婚後も仕事を続けたい」と回答する20代女性の割合は、2010年度の調査開始以降、2年連続で増加している。
  また、出産後についても62.7%の女性が“仕事を続けたい”(「絶対続けたい」12.6%+「できれば続けたい」50.1%)と回答し、こちらも前年比6.2ポイント増となっている。
  専業主婦に関する意識を尋ねたところ、「結婚したら、専業主婦になりたい」と回答した女性の割合は22.7%(前年比6.4ポイント減、前々年比10.5ポイント減)となり、2年連続で減少した。その一方で、「結婚したら、仕事と家庭を両立したい」という回答は73.3%(前年比2.5ポイント増、前々年比6.5ポイント増)となった。
● 結婚後も働き続けたい理由のトップは、「収入がなくなると経済的に厳しいから」
  結婚・出産後も働き続けたい理由としては(複数回答)、「収入がなくなると経済的に厳しいから」が最も多い回答となり(結婚後:67.4%、出産後:65.9%)、次いで、「自由に使えるお金がほしいから」(結婚後:65.4%、出産後:57.4%)、「貯金をしたいから」(結婚後:54.6%、出産後:49.6%)となり、経済面・収入面での理由が多く挙がった。
  働き続けたい理由として経済的な面ばかりが注目されるが、実は約3割の女性が「仕事にやりがいを感じているから仕事を続けたい」(結婚後:30.4%、出産後:27.6%)と回答しており、仕事自体の魅力から働き続けたいと考えている人も一定数いることがわかる。
  改正育児・介護休業法がこの7月1日から全面施行され、中小企業にもその適用範囲が拡大したばかりである。企業側も短時間勤務制度などは積極的に推進し、出産後も働き続けたいと願っている女性にとって本当の意味での利用しやすい制度や風土づくりに力を入れていただきたい。
参考:働く女子にうれしい情報サイト「escala cafe(エスカーラ カフェ)」調べ
         http://escala.jp/pr/report/120626/
  
庄司 英尚 (しょうじ・ひでたか)
株式会社アイウェーブ代表取締役、庄司社会保険労務士事務所 所長
社会保険労務士 人事コンサルタント
  福島県出身。立命館大学を卒業後、大手オフィス家具メーカーにて営業職に従事。その後、都内の社会保険労務士事務所にて実務経験を積み、2001年に庄司社会保険労務士事務所を開業。その後コンサルティング業務の拡大に伴い、2006年に株式会社アイウェーブを設立。企業の業績アップと現場主義をモットーとして、中小・中堅企業を対象に人事労務アドバイザリー業務、就業規則の作成、人事制度コンサルティング、社会保険の手続及び給与計算業務を行っている。最近は、ワーク・ライフ・バランスの導入に注力し、残業時間の削減や両立支援制度の構築にも積極的に取り組んでいる。
公式サイト http://www.iwave-inc.jp/
社長ブログ http://iwave.blog73.fc2.com/
  
  
2012.07.17
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