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法的トラブルでの困りごと、「法テラス」で相談してみては
● まずどこに相談したらいいか情報提供
  生命保険の営業パーソンは、お客さまとの間に信頼関係が生まれると、さまざまな相談を持ちかけられるようになります。そのなかには、法的トラブルでお困りになっているようなケースもあります。
  そもそも生命保険というのは“万一”のときに備えて加入するものですが、いざ万一の事態が起こると相続が発生します。相続がきっかけで親族間のトラブルに発展するようなケースもなかには考えられます。
  「相続でもめない遺言書はどのように書いたらいいか」「死亡した父の借金を払いたくない(相続放棄)」「子どもがいない場合は誰が相続人になるのか(法定相続人)」「私は遺産をどのくらいもらえるのか(遺産分割)」……お客さまからこのような法律に関する相談事を持ちかけられ、弁護士等法律の専門家を紹介してほしいと言われたら、読者の皆さんならどのようなアドバイスをされますか?
  相続問題に限らず、借金、離婚、損害賠償、消費者被害……さまざまな法的トラブルを抱えてしまったとき「だれに相談したらいいのか?」「どんな解決方法があるのか?」問題解決への“道案内”をしてくれる公的な機関があります。それが「法テラス」です。
  法テラス(正式名称:日本司法支援センター)とは、国が設立した公的な法人であり、法的トラブルを解決するための“総合案内所”です。
● 経済的に厳しい人には無料の法律相談も
  法テラスは以下の手順で利用できます。
  まずは、「法テラス・サポートダイヤル」に電話します(電話:0570−078374 PHS・IP電話:03−6745−5600 利用時間は平日9:00〜21:00、土曜日9:00〜17:00)。専門のオペレーターが、相談内容に応じた一般的な法制度や手続きの案内と、相談窓口の紹介をしてくれます。個々のトラブルの内容に応じて法的判断を行い、解決方法をアドバイスする法律相談とは違うのでご注意ください。法律相談を希望している人には、法律相談を受けられる窓口を案内してくれます。これらの情報提供を受ける際に利用料金はかかりませんが、通話料金として全国一律3分ごとに8.5円かかります(固定電話の場合)。
  相談窓口を紹介してくれるほかに、相談者の収入が所定の要件を満たしている場合(所得制限など)は、無料の法律相談も受けられます。また、必要に応じて弁護士・司法書士費用などの立替えもしてくれます。
  なお、法テラスは、全国47都道府県の県庁所在地ほかに地方事務所・支部・出張所を設置、サービス提供を行っています。
  法的なトラブルでどこに相談したらいいか“道案内”が必要なときは、法テラスをおすすめしてみるのもいですね。
参照 :法テラスホームページ  http://www.houterasu.or.jp/
  
飯田 道子(いいだ・みちこ)
海外生活ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー(CFP)
  金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。主な著書には、「宅建資格を取る前に読む本」(総合資格)、「介護経験FPが語る介護のマネー&アドバイスの本」(近代セールス社)などがある。
  海外への移住や金融、社会福祉制度の取材も行う。得意なエリアは、カナダ、韓国など。
  
2012.08.30
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