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フリーターの就職を支援する「わかものハローワーク」がオープン
● 全国にあふれるフリーターの就職支援に国が本腰
  厚生労働省は10月1日、正規雇用を目指すフリーターへの就職支援を専門的に行う拠点として、東京の渋谷、名古屋の栄、大阪の阿倍野の3カ所に「わかものハローワーク」を開所しました。
  これは、平成24年度から厚労省が実施しているフリーターへの支援強化策「若者ステップアッププログラム」の一環で、求職者一人ひとりに専門職員を担当者として充て、一貫して支援することで正規雇用での就職の実現を目指すものです。
  また、今年4月から県庁所在地を中心に「わかもの支援コーナー」を全国で50か所、それ以外の市町村に「わかもの支援窓口」を全国161か所設置しており、今回設置した「わかものハローワーク」と合わせフリーターへの就職支援を強化し、正規雇用での就職の実現を目指しています。
● 就職活動に不慣れな若者には、履歴書の書き方相談や面接指導も
  わかものハローワークには、専門職員が常駐し、おおむね45歳未満(東京わかものハローワークは35歳未満)の正規雇用希望者を対象として、次のような支援を実施しています。
@全国各地の求人情報(仕事情報・企業情報)が検索できる
  地元企業はもちもん、全国の求人を探すことができます。もともと求人情報は自宅でも「ハローワークインターネットサービス」でも探すことはできますが、インターネット上では公開していない求人も用意されています。
A仕事探しに関する相談に応じてくれる
  応募の仕方、仕事の探し方、仕事への不安など、仕事探しに当たっての疑問や悩みが生じた場合は、いつでも相談に応じてくれます。また、履歴書などの作成相談や面接指導も行っています。
B担当者制による個別支援を行っている
  専門職員が担当者として個別支援を行い、専門職員と求職者が二人三脚で就職を目指します。初回の利用時に、個人の状況に合わせ、正規雇用就職に向けた支援プランを専門職員が作成します。
  また、早期就職実現のために、専門職員がきめ細かい職業相談や紹介、アドバイスを行います。その一つとして、就職活動が長期化していることにより心理的な支援を必要としている方に対して11月から週1回、予約制で専門家(臨床心理士)によるカウンセリングがスタートします。そのほか就職に役立つ各種セミナーなどの受講もできます。
● 「ハローワーク=中高年」のイメージを払拭
  従来のハローワークは「中高年が多い」イメージがあり、若者には行きにくい場所でしたが、今回設置されたうちの一つ、「東京わかものハローワーク」は若者の街で特に注目される渋谷に設置されています。
  開所初日に開かれた就職活動の進め方や応募書類の作成法を教えるセミナーはほぼ満席になり、若者の期待や注目を集めています。個別支援や履歴書の書き方指導など、事前の予約が必要な場合もありますが、サービスはすべて無料。就職活動に苦労している若者にぜひ利用して欲しい施設です。
  
半田 美波(はんだ・みなみ)
社会保険労務士。みなみ社会保険労務士事務所 代表。株式会社サンメディックス 代表取締役
診療所で医療事務職として勤務した後、医療法人事務長、分院の設立業務担当を経て、2003年に医療機関のサポート会社・(株)サンメディックス設立。2004年にみなみ社会保険労務士事務所を設立。医療機関に詳しい社労士として知られる。
  
  
2012.11.12
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