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住宅ローン減税が延長の見通し!マイホームの買いどきは?
● 駈込需要の抑制策として…
  マイホーム購入を検討している人にとって、住宅ローン減税があるのとないのでは、大きな違いがあります。そして、購入するときには、できるだけ有利なタイミングで購入したいなぁと考えている人も少なくありません。
  政府は平成25年末で期限切れを迎える住宅ローン減税を4年間延長する方針を固めました(平成25年度税制改正大綱)。法案が通れば、控除額は現行の1年間最大20万円・上限2,000万円から、26年4月からは1年間最大40万円・上限4,000万円までと引き上げられるとのこと。これは26年4月から消費税が8%に、27年10月から10%になることを鑑みて、購入意欲を維持するためのものという考えが垣間見られます。
● 払い続ける消費税総額を考えると増税前が有利!?
  控除額のみを比べると、圧倒的に26年以降に購入したほうがお得に思えます。
  しかし、上限までの控除を受けるためには、住宅ローンが10年間4,000万円以上の残高があった場合でかつ、それ以上の所得税額等の支払いがなければ受けられないことになります。
  消費税は単純に家屋にかかる税金。たとえば1,500万円の家を建てた場合、消費税率5%のときの消費税額は75万円。8%のときは120万円、10%になると150万円の消費税を支払わなくてはならない計算です。25年と27年では75万円もの差がつきます。
  借り入れるローン金額や繰上返済の予定の有無にもよりますが、住宅ローン減税を目当てに購入を先延ばしにするのは要検討。消費税額が低い、26年3月までに購入するほうが、お買い得になる人もいるのです。
  しかし、早急にマイホームを購入するとなると、駈込需要による物件価格の上昇の影響も受けるでしょうし、限りある物件数から選ばざるをえないことから必ずしも100%満足のいくマイホームを手に入れられるか分かりません。マイホームの場合、消費税増税や住宅ローン減税だけを購入動機にするのは考えもの。マイホームは一生ものですから、可能な限りじっくり選びたいですね。
● マイホーム購入のタイミングは、保険見直しの好機
  人生最大・最高額の買い物といわれるマイホームに続いて、二番目に大きな買い物と例えられるのが生命保険。つまり、マイホームの購入のタイミングで、資金繰りの観点から必ずや保険の見直しが考えられるということになります。保険金額の増額や火災保険や地震保険の提案も可能になりますので、お客様の立場に立つことが大切です。
  情報に惑わされることなく、お客様にとってのベストなタイミングはいつなのか、アドバイスするようにしたいものですね。
  
飯田 道子(いいだ・みちこ)
海外生活ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー(CFP)
  金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。主な著書には、「宅建資格を取る前に読む本」(総合資格)、「介護経験FPが語る介護のマネー&アドバイスの本」(近代セールス社)などがある。
  海外への移住や金融、社会福祉制度の取材も行う。得意なエリアは、カナダ、韓国など。
  
2013.02.04
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