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「医師89.8%」平成25年医療関係国家試験の合格発表
● この春7,696名の医師が誕生しました
  第107回医師国家試験は2月9日〜11日に実施され、出願者数8,798人、受験者数8,569人、合格者数7,696人、合格率は89.8%で、昨年の90.2%より0.4ポイント減少。このうち、新卒者の合格者数は7,205人で、合格率は93.1%となりました。
  受験者数は前回(第106回)の8,521人から8,569人に増加し、合格者数も前回より8人増しの7,696人。そのうち女性受験者数は2,749人(32.1%)と例年と同水準ですが、合格率は91.5%と、男性の合格率89.0%に比べ高い合格率を維持する傾向が今年も続いています。
  なお次回、平成26年の第108回医師国家試験は、医学部入学定員の増員が平成20年に開始された後の入学者にとって初の試験となります。定員増に合わせ、国家試験合格者数が今後どのように推移していくかが注目されています。
  一方、第106回歯科医師国家試験は2月2日と3日に実施され、出願者数3,764人、受験者数3,321人、合格者数2,366人、合格率は71.2%で、昨年の71.1%より0.1ポイント増加しました。このうち、新卒者の合格者数は1,907人で、合格率は80.4%となりました。
  医師は2004年4月から新しくスタートした臨床研修医制度のため、大学病院や協力型施設の病院などで2年間の義務化された研修を行います。なお、歯科医師は1年間の研修を行います(2006年4月義務化)。
● 医師も薬剤師も女性のほうが優秀?
  第98回薬剤師国家試験は、3月2日と3日に実施され、出願者数1万2,732人、受験者数1万1,288人、合格者数8,929人、合格率79.1%で、昨年の88.3%と比べ9.2ポイント減少しました。そのうち女性受験者数は6,475人(57.4%)、合格率は80.8%と男性の76.8%に比べ医師と同様に高い合格率を維持する傾向にあります。
  そのほかの平成25年の医療関係の国家試験合格率は、看護師が88.8%、保健師が96.0%、助産師が98.1%、歯科衛生士が96.2%、診療放射線技師が66.6%、臨床検査技師が77.2%、理学療法士が88.6%、作業療法士が77.3%、視能訓練士が73.5%となっています。
  ちなみに、「平成22年度我が国の保健統計」(厚生労働省)によりますと、平成20年の医師数は28万6,699人、歯科医師数は9万9,426人、薬剤師数は26万7,751人、看護師数は87万7,182人となっています。
出願者数 受験者数 合格者数 合格率
医師 新卒者 7,918人 7,742人 7,205人 93.1%
全体 8,798人 8,569人 7,696人 89.8%
歯科医師 新卒者 2,786人 2,373人 1,907人 80.4%
全体 3,764人 3,321人 2,366人 71.2%
薬剤師 新卒者 10,557人 8,826人 83.6%
全体 12,732人 11,288人 8,929人 79.1%
看護師 新卒者 51,926人 51,458人 48,413人 94.1%
全体 57,185人 56,530人 50,224人 88.8%
  
半田 美波(はんだ・みなみ)
社会保険労務士
みなみ社会保険労務士事務所 代表、株式会社サンメディックス 代表取締役
診療所で医療事務職として勤務した後、医療法人事務長、分院の設立業務担当を経て、2003年に医療機関のサポート会社・(株)サンメディックス設立。2004年にみなみ社会保険労務士事務所を設立。医療機関に詳しい社労士として知られる。
  
  
2013.04.22
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