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平成25年4月1日から金融機関の取引時確認が厳格化
● 取引時確認とは
  「犯罪による収益の移転防止に関する法律」(犯罪収益移転防止法)の改正により、平成25年4月1日から口座開設等の際の確認事項が厳格化された。従来、口座開設等の際には氏名、住所、生年月日等について確認があったが、4月以降は職業や取引を行う目的等についても確認が求められる。
  これは個人及び法人を問わず対象となるが、ここでは法人の場合の確認事項と持参書類について説明する。(今回追加確認事項となったものは太字
   (1)  法人の取引時確認
<持参書類>
   登記事項証明書
   印鑑登録証明書
   官公庁から発行・発給された書類
(2)  事業内容の確認
<持参書類>
   定款その他法令の規定で作成が必要な書類で事業内容の記載があるもの
   登記事項証明書(上記(1)の本人確認書類との兼用も可能)
   官公庁から発行・発給された書類で、事業内容の記載があるもの
(法人の名称及び本店又は主たる事務所の所在地の記載がある場合、上記(1)の本人確認書類との兼用も可能)
(3)  取引を行う目的
(4)  議決権保有比率が25%超の方の有無・氏名・住所・生年月日
(議決権保有比率が25%超の方が法人の場合はその法人の名称及び所在地を確認、
議決権保有比率が50%超の方がいる場合はその方についてのみ確認)
  そのほか、口座開設等をする担当者本人以外が窓口へ出向く場合には、来店した人の本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)に加え、委任状や社員証等により、担当者本人のために取引を行っていることも確認される。
● 新規口座開設に時間を要するケースもあり
  取引時確認が必要な取引は次のようなものがあるが、これら以外にも必要に応じて確認を求められることもあるようだ。
   (1)  口座開設、貸金庫、保護預かりの取引開始
   (2)  10万円を超える現金振込、持参人払式小切手による現金の受け取り
   (3)  200万円を超える現金、持参人払式小切手の受払い
   (4)  融資取引 等
  法人を設立して初めての銀行取引の場合、今後は今まで以上に時間を要することもあろう。また、法人が行う業種によっては口座開設が困難となることも想定される。そのような場合には、いくつかの金融機関を考慮に入れておくといいだろう。また、キャッシュカードの出金限度額を増やしておくと都合がいいだろう。
参照 :全国銀行協会:犯罪による収益の移転防止に関する法律の改正に伴うお取引時の確認について
http://www.zenginkyo.or.jp/topic/hansyuuhou/index.html
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税理士
三重県出身。金融機関・会計事務所勤務を経て現法人へ。平成15年6月税理士登録。法人成り支援や節税対策・赤字対策など、中小企業経営者の参謀役を目指し、活動中。年に数回の小冊子発行など、事務所全体で執筆活動にも力を入れている。
プライベートでは、夫は税理士の今村 仁で2女の母。趣味は歌舞伎鑑賞。
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2013.05.02
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