> 今週のトピックス > No.2664 |
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気軽さや便利さの裏に潜むリスクに備える「自転車保険」 | |||||||||||||
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![]() ● 自分のけがと賠償責任に備える「自転車保険」
自転車は、道路交通法では自動車と同じ「車両」であり、車両として交通ルールを守らなければならない。ルールを守らず事故を起こすと自転車側も責任を問われるが、自賠責保険のような強制保険はなく、自転車事故に備えるには損保会社の「傷害保険」や「個人賠償責任保険」に任意で加入することになる。
一口に自転車事故といっても、自転車搭乗中に衝突・転倒などで自分がけがをする場合と、他人にけがをさせたり、他人の物を壊して法律上の賠償責任が発生する場合がある。そのため、自分のけがに備える「傷害保険」と、賠償責任の支払いに備える「個人賠償責任保険」の2つが必要となる。損保会社の「自転車保険」の多くはこの2つがセットになっている。 ![]() ● 自転車事故でも高額になる賠償金
神戸地裁は7月4日、自転車と歩行者との衝突事故をめぐる損害賠償訴訟で約9,500万円という高額の賠償を命じた。平成20年9月、当時小学5年生だった少年の自転車にはねられ現在も意識不明の状態が続いている女性(67)の夫と、保険金を支払った損害保険会社が、少年の母親を相手取り、計約1億590万円の損害賠償を求めていた(少年の母親は判決を不服として、大阪高裁に控訴)。
「自転車だから事故を起こしたとしても大事には至らない。」 ――まずそんな考えは改めなければならないだろう。いつ起こるかわからないのが交通事故であり、自転車事故でも被害の大きさにより数千万円の賠償金を支払わなくてはならない場合もある。この賠償責任は、未成年といえども例外ではない。 ![]() ![]()
※賠償額とは、判決文で加害者が支払いを命じられた金額(上記金額は概算額)。
出典:日本損害保険協会「知っていますか?自転車の事故」 http://www.sonpo.or.jp/archive/publish/traffic/pdf/0002/book_bicycle.pdf ![]() ● 損保契約の内容チェックを
通勤や通学、趣味で自転車に乗る機会が多いのであれば、自転車保険への加入は必須と思われるが、「個人賠償責任保険」については自動車保険、火災保険、傷害保険などに付帯されていることも多いので、自分の加入している自動車保険等の契約内容のチェックをお勧めする。
しかし「保険に入っていれば事故を起こしても安心」というわけではない。その気軽さや便利さの裏にリスクが潜んでいることを忘れずに、交通ルールとマナーを守って、安全運転を心がけることが大切である。 ![]() |
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2013.07.29 |
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