> 今週のトピックス > No.2699 |
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2016年度新卒 選考活動は8月1日から | |||||||||||||||||||||
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![]() ● 広報活動開始は、大学3年生の3月1日から
一般社団法人 日本経済団体連合会(経団連)は9月13日、大学生を対象とした企業の採用活動の開始時期を、現在よりさらに遅らせる内容の新たな指針を発表した。この指針の対象となるのは、現在の大学2年生からとなるが、この発表は各方面に大きな影響を与えており、今後議論になりそうである。
今回の発表によると会社説明会など広報活動の開始時期については、大学3年生の3月1日(現行は同12月)に、面接や試験などの選考活動については大学4年生の8月1日(現行は同4月)に後ろ倒しとなる。それにより各企業にとっては採用活動が難しくなることが予測され、早めの対策が必要となる。 ![]() ● 指針に違反しても罰則なし
今回の新しい指針については、約1300社の会員企業すべてに遵守を要請することとしているようだが、実際の運用となると他の団体や経団連に加盟していない中小企業もあるので、新卒採用市場は混乱することが予測される。また、採用活動が難しくなっているなかで、今回のような指針を守らない企業は実際に存在しているうえに、この指針に違反しても罰則もないことから、抜け駆けをする企業が出てきても不思議ではない。
特に競争が激しいIT業界などは従業員規模もさまざまではあるが、おしなべて採用意欲がとても高く、実際に優秀な新卒学生の奪い合いをしている状況なので、のんびりしている余裕などはないはずである。また、大企業よりちょっと遅めに新卒採用活動をしている中小企業にとっては、このような後ろ倒しはこれまで以上に苦戦を強いられることになる。 ![]() ● どのようにして実効性を高めるか?
一方で就活をする大学生にとっても、これまで以上に大手志向にならざるを得ないだろう。短い期間のなかで訪問したり説明会に参加したりすることができる企業数は必然的に少なくなり、選択肢も限られてしまうからだ。
このような指針が発表されていても学生たちは、やはり焦りを感じたり、どのようなスタイルで就活をしたらいいのか不安も残ることだろう。 就職活動期間が短くなればそれだけ業界や企業研究が不足がちになり、結局のところミスマッチも増加する。いずれにしても実効性を高めるために、今後どのように工夫していくのかは大きな課題である。 ![]()
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2013.09.30 |
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