> 今週のトピックス > No.2722 |
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確定拠出年金の掛金引き上げで「貯蓄から投資へ」拍車 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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平成26年度税制改正の要望事項として、確定拠出年金(日本版401k)の拠出限度額(掛金)の引き上げが盛り込まれることとなった。政府は確定拠出年金の拠出限度額を引き上げることで、個人資産の運用先を預貯金から株式や債券に振り向ける「貯蓄から投資へ」の流れを後押しする方針だ。
![]() ● 運用結果で受取額が変わる確定拠出年金
確定拠出年金は、掛金を自分で選んだ金融商品で運用し、運用結果によって将来受け取る年金額が変動するという仕組みである。会社が掛金を拠出する企業型年金と個人が拠出する個人型年金があり、個人型年金は、自営業者または会社に企業年金制度がない企業の会社員や役員が利用できる制度だ。
毎月の拠出限度額(掛金)は、現在、企業型年金の場合、確定給付企業年金など他の企業年金がない場合には51,000円、他の企業年金がある場合は25,500円、また個人型年金は、自営業者は国民年金基金と合算で68,000円、会社員は23,000円となっている。 掛金を自分で拠出する個人型年金は、支払う掛金が全額所得控除となるため、税制面のメリットは大きい。 ![]()
![]() ● 来年秋から拠出限度額を引き上げ
現在検討されている来年の秋からの引き上げ案は、企業型で他の企業年金がない場合には拠出限度額を51,000円から6万円程度に、他の企業年がある場合は、25,500円から2〜3割程度引き上げるというものだ。個人型についても会社員向けを23,000円から3万円程度に、自営業者向けも2〜3割程度引き上げる方向で検討されているという。
2001年10月に導入された確定拠出年金の利用者は、企業型約439.4万人、個人型約15.8万人、合計で約455万人と着実に増えている(下図参照)。しかし一方で、来年から始まるNISA(少額短期非課税制度)の口座開設見込数はわずかな期間ながら300万件を突破する勢いで、確定拠出年金はこれと比較するとまだまだ普及率が低い状況といえるだろう。拠出限度額の引き上げをきっかけに、利用者数も増加することを期待しているようだ。 ![]() ※グラフをクリックすると別画面で大きく表示されます。
![]() 経済が上向いている時期の拠出限度額引き上げは、運用資金を投資へ向かわせるには絶好のタイミングといえるだろう。退職金制度がない会社員や自営業者には積極的に活用してもらいたい。 ![]()
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2013.11.07 |
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