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新卒採用活動、学生は事業内容、企業は人柄・性格を重視
  総合人材情報サービスの株式会社アイデムは、2015年に就職活動を行う学生の実態と企業の新卒採用活動の動向を明らかにすることを目的に、学生と企業の両方を対象に、就職活動、新卒採用活動に関する調査を実施した。
  調査結果によると、学生は「事業内容」を重視し、企業は「人柄・性格」を重視するということが明らかになった。
  学生および企業にとってこのようなアンケートデータは大変参考になるので、ぜひとも今後の活動にあたり、有効活用したいところである。
● 新卒社員が重視するポイントには男女差が
  学生に対して、「企業選定の際に重視することは?」という質問に対する回答では、「事業内容」(81.8%)、「会社・社員の雰囲気」(79.1%)、「職種」(77.8%)、「勤務地」(76.5%)、「企業の安定性」(75.4%)が上位を占める結果となった(数値は「とても重視している」+「どちらかと言えば重視している」の合計)。
  男女別に比較すると「会社・社員の雰囲気」、「職種」、「勤務地」については、男性よりも女性の方が重視している人の割合が高い。一方、男性は「業界」や「給与」を重視している人の割合が多い。
  また「給与の高さ」「仕事の内容」「働きやすさ」のうち、働く上で大切にしたいと思うものを1つ挙げてもらったところ、最も多かったのは「働きやすさ」で52.9%、次いで、「仕事の内容」(35.6%)、「給与の高さ」(11.5%)となった。男女別に見ると、男性は女性よりも「給与の高さ」の回答割合が高い。一方、女性は男性よりも「働きやすさ」の回答割合が高く、こちらでも男女の意識の違いが見られた。
● 企業側の課題は、自社が欲する人材へのアプローチ方法
  一方、企業が新卒採用選考の際に、重視する割合が高かった(「とても重視した」+「どちらかと言えば重視した」)のは、1位「人柄・性格」(92.7%)、2位「身だしなみ・立居振る舞い」(83.3%)、3位「志望動機」(74.3%)だった。
  2014年度の新卒採用における課題を聞いたところ、最も多かったのは「自社がターゲットとする学生にうまく訴求できなかった」と答えた企業の割合が高かった。各企業は、ターゲットとする学生に応募してもらうためにはどうすればいいのかということを今年の経験から学び、来年以降に活かしたいところである。そのためにも求職者側の学生が利用している媒体やセミナーなどの特徴を今回の調査からよく分析し、効率的にアプローチすることが採用活動を成功させるための1つではないだろうか。
参照 株式会社アイデム: 2015 就職活動に関する調査  新卒採用に関する調査
http://apj.aidem.co.jp/upload/chousa_data_pdf/179/file.pdf
  
庄司 英尚 (しょうじ・ひでたか)
株式会社アイウェーブ代表取締役、庄司社会保険労務士事務所 所長
社会保険労務士 人事コンサルタント
  福島県出身。立命館大学を卒業後、大手オフィス家具メーカーにて営業職に従事。その後、都内の社会保険労務士事務所にて実務経験を積み、2001年に庄司社会保険労務士事務所を開業。その後コンサルティング業務の拡大に伴い、2006年に株式会社アイウェーブを設立。企業の業績アップと現場主義をモットーとして、中小・中堅企業を対象に人事労務アドバイザリー業務、就業規則の作成、人事制度コンサルティング、社会保険の手続及び給与計算業務を行っている。最近は、ワーク・ライフ・バランスの導入に注力し、残業時間の削減や両立支援制度の構築にも積極的に取り組んでいる。
公式サイト http://www.iwave-inc.jp/
社長ブログ http://iwave.blog73.fc2.com/
  
  
2014.01.06
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