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ひと味違う保険提案をするなら「予防からアプローチ」
  死亡保険や医療保険を販売するとき、「万一のことが起こったら…」というようにお客さまが想像したくないネガティブな話をメインにしてアプローチする人が多く見られます。死亡、病気、けがなど万一の事態は、本人にとっても家族にとっても一大事。とても大切なリスクマネジメントだといえます。とはいえ、マイナスからの発想であることに変わりはありません……。では、ポジティブな観点からのアプローチならどうでしょう。
● 万一を防ぐアプローチから信頼を得る
  医療保険などを販売する場合、病気の発症率や発症後の治癒率などをメインにアプローチしている人が多く見られます。加入する動機としては、優れたデータであるといえるでしょう。ただし、人によっては家族の状況や環境から、かえって気分が落ち込んでしまうケースもあるようです。
  そこで、万一のデータだけでなく、病気に対する予防方法などポジティブな内容の話からアプローチしてみるのも一つの方法ではないでしょうか?
  たとえば冬…。心疾患や脳疾患を患っている人や高齢者は、寒さによって血管が収縮してしまい、大きな病気の発症につながることも考えられます。特に浴室と脱衣所の温度差は大敵となります。
  アプローチの具体例としては、「お風呂場と脱衣所の温度差が大きいと、血管が収縮してしまい急性心不全などの心疾患を呼び起こすともいわれています。保険に加入して万一に備えるだけではなく、日頃から、万一の事態を起こさない工夫をすると安心ですね」などのトーク例が考えられます。
  その他、「高齢者は自宅での事故が多いようです。自宅で躓いて骨折してしまい寝たきりになったという話もお聞きしますので、自宅を整理整頓する、リフォームで段差をなくしたり手すりをつけたりするなど、気をつけてあげたいですね」などのトーク例が考えられます。
● いつもの一言をポジティブに変える
  トーク例は、ほんの一例に過ぎません。みなさんの中には、契約者の方に対してさまざまなお声掛けを実践されている方も多いと思います。だからこそ、いつもよりポジティブなお声掛けをすることで、お客様の気持ちが前向きになることもあります。
  保険のセールスは、お客様の生活と密接な関わりを持つ仕事です。お客様にアプローチするときには、営業マンもお客様も、前向きに検討できるようなアプローチ方法を、営業トークとして加えてみてはいかがでしょうか?
  
飯田 道子(いいだ・みちこ)
海外生活ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー(CFP)
  金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。主な著書には、「宅建資格を取る前に読む本」(総合資格)、「介護経験FPが語る介護のマネー&アドバイスの本」(近代セールス社)などがある。
  海外への移住や金融、社会福祉制度の取材も行う。得意なエリアは、カナダ、韓国など。
  
2014.01.09
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