>  今週のトピックス >  No.2779
社内イベントを業績向上に繋げるには効果的な企画・運営を
● 業績が伸びている企業の経営者は、社内イベントを重要視
  JTBグループで、働く人のモチベーション向上を目的とした企業コンサルティングを行う株式会社ジェイティービーモチベーションズは、従業員数100 人以上の企業の経営者148 人に聞いた「社内イベントの効果に関する調査」の報告書をまとめて発表した。
  近年運動会や表彰式などのイベントを復活させている企業が増加傾向にあるが、今後社内イベントの開催を検討している企業にとっては、大変参考になるデータとなっており興味深い。調査結果によると、業績を伸ばしている企業の経営者ほど、社内イベントを重要視しており、その中でも特に「経営トップ層が、社員に直接語りかけること」を重視していることが明らかになった。
● 8割の企業が、半年に1回以上社内イベントを開催
  全社規模での社内イベントの開催状況についての質問には、社内イベントすべてを合わせると、「半年に1回以上(1ヶ月に1回以上〜半年に1回程度)」開催しているという回答が全体の80%に上っている。社内イベントを開催するきっかけは、社員からの要望や業績が好調であることなどが理由となっている。
  また業績のよい企業ほど、表彰式の開催頻度が高い傾向にあることが明らかとなっており、表彰式というイベントもその企画内容次第で従業員のモチベーションアップに大きな影響を与えるものと思われる。
  従業員数100人未満の中小企業の場合であっても、運動会のような大がかりなものでなくても、ボーリング大会、バーベキュー、またはパーティーなどまずはその期待している効果にあわせた企画を考えてみるのもよいのではないだろうか。
● 一つ一つの社内イベントは、それぞれ目指すべき効果を明確に
  経営者が考える社内イベントのおもな効果は、「コミュニケーションの促進」、「一体感醸成」、「モチベーション向上」であり、一般社員が実感した効果と概ね一致していた。実際の社内イベント開催においては、その種類によっても効果は異なることが想定されるので、一つ一つの社内イベントについて、目指すべき効果を明確にし、それを企画・運営に反映させること、さらに、実際に一般社員がその効果を実感したか否かを測定し、検証することが重要である。
  また、経営トップ層からの「語りかけ」を社員のモチベーション向上に繋げるには、双方向の対話型、映像や仕掛けをはじめとした演出などの工夫が必須であると調査報告書ではまとめている。
  最後に社内イベントの主役はあくまでも従業員であるので、社員がつまらないと感じないためにも企画・運営面でちょっとした工夫を凝らすことが重要である。また社長が挨拶や演説などで一方的に長時間に渡って話をすることがないようにすることがポイントといえるので、くれぐれも事前に対策を練っておきたいところである。
参照
ジェイティービーモチベーションズ「経営者148人に聞いた「社内イベントの効果に関する調査」
http://www.jtbm.co.jp/database/1498/
  
庄司 英尚 (しょうじ・ひでたか)
株式会社アイウェーブ代表取締役、庄司社会保険労務士事務所 所長
社会保険労務士 人事コンサルタント
  福島県出身。立命館大学を卒業後、大手オフィス家具メーカーにて営業職に従事。その後、都内の社会保険労務士事務所にて実務経験を積み、2001年に庄司社会保険労務士事務所を開業。その後コンサルティング業務の拡大に伴い、2006年に株式会社アイウェーブを設立。企業の業績アップと現場主義をモットーとして、中小・中堅企業を対象に人事労務アドバイザリー業務、就業規則の作成、人事制度コンサルティング、社会保険の手続及び給与計算業務を行っている。最近は、ワーク・ライフ・バランスの導入に注力し、残業時間の削減や両立支援制度の構築にも積極的に取り組んでいる。
公式サイト http://www.iwave-inc.jp/
社長ブログ http://iwave.blog73.fc2.com/
  
  
2014.03.03
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