> 今週のトピックス > No.2875 |
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厚労省、労働災害のない職場づくりに緊急対策を実施 | |||||||||||||||||||||||||||||
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![]() ● 平成26年上半期は労働災害が大幅増加
労働災害の発生件数は長期的には着実に減少傾向にあるものの、短期的(平成26年1月〜6月の労働災害発生状況(速報値))に見る限りでは増加に転じており、これを受けて厚生労働省は「労働災害のない職場づくりに向けた緊急対策」を実施しています。
具体的には、同速報値において、死亡者数が対前年比19.4%増(71人増)、休業4日以上の死傷者数が対前年比3.6%増(1,625人増)となっています。 同速報値によると、この半年間の死亡者数は437人で、災害が多発している業種を挙げると、建設業159人、第三次産業(小売業、社会福祉施設、飲食店)92人、製造業82人、陸上貨物運送事業55人の順になります。 また、この半年間の死傷者数(休業4日以上)は4万7,288人で、災害が多発している業種を挙げると、第三次産業1万9,966人、製造業1万1,111人、建設業6,922人、陸上貨物運送事業5,889人の順になります。 「労働災害のない職場づくりに向けた緊急対策」の実施を告知している厚労省のHPでは、労働災害発生状況の業種別特徴も分析しています。「機械などによる『はさまれ・巻き込まれ』の死傷災害が大幅に増加」(製造業)、「屋根、足場、はしご・脚立などからの『墜落・転落』と建設機械などに『はさまれ・巻き込まれ』災害などによる死亡者が大幅増加」(建設業)、「荷積み、荷下ろし時のトラックからの墜落をはじめとした『墜落・転落』の死傷 災害の増加」(陸上貨物運送事業)、「転倒や無理な動作による腰痛などが多発」(第三次産業)というように、業種によって発生状況が異なることがわかります。 ![]() ● 要因は大雪、消費税増税前の駆け込み需要、景気回復基調か
同HPでは、今年上半期に労働災害が増加しているおもな背景として以下の3つが考えられると分析しています。
1つは、消費税の増税前の駆け込み需要、2つめは2月の大雪の影響、3つめは4月以降も労働災害が前年同期を上回る傾向にあることから、消費税増税で産業活動が冷え込まず引き続き活発になっている――と見ています。 また、これまで労働災害防止活動に積極的に取り組んできた製造業・建設業・陸上貨物運送事業などでも死亡災害が大幅に増加している原因として、経済状況が好転したことで人手不足が顕在化し、企業の安全衛生管理体制に「ほころび」が生じている可能性を指摘しています。重篤な労働災害が少ない第三次産業(小売業など)でも労働災害の発生割合が増加傾向にあるのは、事業者、労働者ともに安全に対する意識が弱いことが背景にあると分析しています。 以上のような分析を踏まえ、厚労省で「労働災害のない職場づくりに向けた緊急対策」を実施しています。対策の全体像は以下の項目です。具体的取組など詳しいことは下記の厚生労働省のHPをご覧ください。 ![]()
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2014.08.25 |
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