> 今週のトピックス > No.2934 |
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相続税の実地調査件数、過去10年間で最少に
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![]() ● 約1万件から3,087億円の申告漏れ把握
国税庁がこのほど公表した平成25事務年度(25年7月〜26年6月)に実施した相続税の調査状況によると、実地調査件数は、平成25年1月から始まった国税通則法改正に伴う税務調査手続きの法定化により事務量が増加したことを受け、過去10年間で最少だった昨年の件数を、さらに下回ったことが分かった。
調査は、平成23年中及び24年中に発生した相続を中心に1万1,909件(前事務年度は1万2,210件)に対して実施した。このうち、申告漏れ等の非違があった件数は9,809件(同9,959件)、申告漏れ課税価格は3,087億円(同3,347億円)、加算税を含む追徴税額は539億円(同610億円)だった。非違件数、申告漏れ課税価格、追徴税額いずれも過去10年間で最少となっている。 実地調査1件当たりでは、申告漏れ課税価格2,592万円(前事務年度比5.4%減)、追徴税額452万円(同9.5%減)となる。また、申告漏れ額が多額だったことや、故意に相続財産を隠ぺいしたことなどにより重加算税を賦課した件数は1,061件(同4.8%減)で、その重加算税賦課対象額は360億円(同17.5%減)だった。 ![]() ● 海外資産の申告漏れは過去最多の163億円
非違件数や申告漏れ課税価格などが過去10年間で最少となるなか、国税当局では近年、納税者の資産運用の国際化に伴い、海外の金融機関に預貯金や株式を預けたり、資産を運用したりする富裕層がその資産(遺産)を隠匿するケースが見られることから、資料情報や相続人・被相続人の居住形態等から海外資産の相続が想定される事案については積極的な調査を展開している。
平成25事務年度は、海外資産関連事案として前事務年度比4.4%増の753件を調査した結果、同9.7%増の124件から、同527.0%増と前年の約6.3倍となる163億円の申告漏れ課税価格を把握した。この申告漏れは、統計を取り始めた平成13事務年度以降、最多となっている。1件当たりの申告漏れ課税価格は前年の約5.6倍の1億3,146万円と高額だ。 ![]() ● 無申告事案は650件から申告漏れ788億円を把握
また、申告・納税義務があるのに申告しない(無申告)者も後を絶たないが、無申告事案については、前事務年度より25.3%少ない881件の実地調査を行い、うち650件(前事務年度は1,180件)から788億円(同1,088億円)の申告漏れ課税価格を把握し、加算税8億円を含む46億円(同73億円)を追徴課税した。1件当たりの申告漏れ課税価格は8,945万円(同9,223万円)と、前述の相続税調査全体の1件当たり申告漏れ2,592万円の約3.5倍にのぼる。
さらに、調査事例をみると、被相続人(父)については、資料情報から、生前より多額の不動産、預金等の資産を所有しており、相続税の申告が必要と想定されたが、無申告だったため、その理由を解明すべく、調査を行ったものがあった。 調査の結果、相続人(子)は、申告期限前に相続財産の集計を行ったところ、課税課額が基礎控除額を超え、相続税の申告が必要なことを十分に認識していたにもかかわらず、税務署に指摘されるまでは申告しないでおこうと考え、申告しなかったことが判明している。 この事例では相続人に対して、申告漏れ課税価格約1億8,000万円について追徴税額(加算税込み)約2,000万円が課されている。 ![]()
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2014.12.04 |
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