> 今週のトピックス > No.2942 |
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2つの安心が同時に手に入る“TSマーク”
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![]() ● 自転車運転も“けがや賠償”に備える時代に
兵庫県が自転車に乗る人に、自転車保険を義務づける条例案を検討しているというニュースを憶えているでしょうか。義務にする必要性については賛否両論あるようです。しかし、自転車と言えども道路交通法上は「軽車両」という取扱いですから、一定のルールがあり、違反すれば罰則を受けることもあります。自転車も乗り物である以上、事故の可能性はゼロではありません。
2013年には、子どもが自転車で女性と衝突し、女性は寝たきりとなり約9,500万円の高額賠償事故が起きています(神戸地裁)。安全運転を心がけることはもちろん、万一のアクシデントに備えることの重要性はいっそう増していると言えます。しかし、手軽さゆえに買ったら乗りっぱなしという人も多いでしょう。自転車も放置しておくとブレーキの効きが甘くなったり、チェーンが外れたりと事故につながるリスクが増えますから、定期的な点検を受ける意識も必要かもしれません。 そこで、自転車の点検とけがや賠償への備えが同時に手に入る方法をご紹介します。 ![]() ● 点検を受けると“補償”がついてくる
公益財団法人日本交通管理技術協会の自転車安全整備制度に「TSマーク」があります。TSマークは、「自転車安全整備士」のいる店で点検・整備した自転車に貼られるシールのことで、第一種TSマーク(青色TSマーク)と第二種TSマーク(赤色TSマーク)の2種類があり、それぞれ傷害保険と賠償責任保険が付いています(赤色TSマークにはさらに被害者見舞金も)。
補償内容は下記の通りですが、赤色TSマークについては、2014年10月1日以降に点検・整備を行い、貼付したものから賠償責任保険の限度額が5,000万円に引き上げられ、被害者見舞金が新設されました。 ![]()
※1:平成26年9月30日までに貼付した赤色TSマークは限度額2,000万円
※2:被害者見舞金は、平成26年10月1日以降に点検・整備して貼付された赤色TSマークから適用 ![]()
TSマーク付帯保険の有効期間(補償される期間)は点検日から1年間。1年後に点検を受けてTSマーク貼られると、再度補償が得られます。TSマークの料金は点検・整備代になります。つまり、自転車の整備・点検を受けることによってTSマーク(補償)を得ることができます。
![]() ● 人ではなく自転車にかけられた保険
なお、TSマーク付帯保険は自転車につく補償なので、所有者以外の家族や友人がその自転車を運転している際に事故を起こしても対象になります。いま乗っている自転車にTSマークがない場合、自転車の購入店でなくても自転車安全整備士のいる店で点検・整備を受ければTSマークを貼ってもらえます。
ただし、引き上げられたとはいえ赤色TSマークでも賠償責任補償の上限は5,000万円です。高額賠償には足りない可能性もありますから、賠償責任に特化するのなら、自転車保険や個人賠償責任保険の選択肢も考える必要があるでしょう。 自転車に乗る人にとっても賠償についての備えは不可欠の時代。子どものいる家庭はもちろんのこと、日常的に自転車を使う人たちに対して、家庭内のリスク管理のひとつとしてぜひアドバイスをしたいものです。 ![]()
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2014.12.18 |
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