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新しい「スマート国勢調査」とは
● 今年は国勢調査の年 (10月1日現在で実施)
  平成27年は5年に1度の国勢調査が実施される年です。大正9年の第1回調査から今回で20回目となります。人口センサス(全数調査)とも言われるこの調査は、西暦10年ごとに大規模調査、その中間の年は簡易調査が実施されることになっています。今年は2015年で簡易調査の年にもかかわらず、大規模調査時の「人口移動」を調査事項に加えています。
● ビッグチャレンジ!スマート国勢調査 、初のオンライン調査
  従来から調査事項や調査方法は改善を重ねてきた国勢調査ですが、各世帯にパソコン・スマートフォンが普及している中で、今回初めて電子調査票によるオンライン(回答)調査として全国展開されます。総務省ではこの回答率は20%を超えるとみており、1,000万を超える世帯がオンライン回答をする世界最大規模のオンライン調査になるようです。
  調査は「オンライン調査先行方式」で、まず各世帯宛にオンライン回答用のID・パスワードが配布されます。回答期限(9月10日〜20日予定)までにその回答がなかった世帯には従来のように調査票が配布され、記入後に調査員が回収する(郵送可)ことになります。
  その他にも調査票の提出は任意に封入提出が可能となり、増加する高齢者等への必要な記入支援により記入漏れや誤りをその場で確認できるため、結果、精度の向上とともに審査事務も軽減されます。多様化する提出方法に対してはリアルタイムでの調査票提出状況管理システムを導入し、回答用IDとこれらの情報を一元的に管理・整理して効率的に活用していくことになっています。
● 期待される調査・集計結果の公表は・・・
  前回調査は平成22年10月1日現在でした。これは東日本大震災の約5カ月前だったことから、今回の調査と比較することによって震災後の人口への影響(地域社会への影響)を定量的に把握することができるものと発表されています。また、世界的にも質の高いこの人口統計については、行政上の施策や各種統計・分析等のデータにも活用されるため、より精度の高い調査結果を早期に公表できることが、企業や教育・研究等の統計利用者にとって大いに期待する成果の1つになっていると思われます。
  5月以降は、新しい調査概要等の政府広報も開始されていますが、この調査結果は、「人口速報集計」が平成28年2月、年齢別人口や世帯の状況等の詳細については平成28年10月末までに公表される予定です。
参考 総務省統計局「平成27年5月 統計Today No.94」
総務省統計局「平成27年4月 統計調査ニュースNo.341」
総務省統計局「平成27年5月 統計調査ニュースNo.342」
2015.06.18
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