> 今週のトピックス > No.3039 |
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今年の新入社員は「能力主義」より「年功序列」がお望み | ||||||||||||||
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![]() ● 能力主義型の減少は「安定志向」の表れ?
株式会社マクロミルは、今年4月から働き始めた全国の新社会人(会社員・公務員)を対象に、「新社会人の意識調査」を実施し、調査結果を発表した。この調査は、インターネットリサーチによるもので有効回答数は200名となっている。2008年からスタートし、今回で8回目となるので過去の推移と比較してみることができる点も魅力である。また新入社員の意識は、景気の影響などにも左右されている部分もあり、今後の予測をしながら採用活動にもデータを活用したいところである。
「年功序列型」と「能力主義型」、どちらの賃金体系を望むかという質問に対しては、「年功序列型(望む+どちらかといえば望む)」は51%、対する「能力主義型(望む+どちらかといえば望む)」は25%で、ポイント差はダブルスコアとなっている。調査開始の2008年は能力主義型のほうが年功序列型より10ポイント上回っていたが、その後は、年によって能力主義型であったり、年功序列型であったりどちらが上回っても両者の差は10ポイント以内で互いに拮抗していた。それが今年の新入社員の調査では26ポイントもの大差をつけて年功序列型が志向されており、「定年まで働きたい」と考える安定志向にシフトしていることが窺える。 ちなみに、「定年まで働きたい」という回答は42%で、過去3年間で最も回答数が高かったという。 ![]() ● 3人に1人は、「思っていたより残業が多かった」
勤め先に入社・入職する前と後で、会社のイメージにギャップを感じた人は43%。その内容は、「残業が多い」(33%)、「給与が少ない」(22%)、「有給休暇が取得しづらい」(21%)、「研修内容が不十分」(20%)などネガティブなものが並んでいるが、その一方で「職場の人間関係がよい」(23%)などポジティブなギャップもあった。男女別に見た特徴では、女性は男性に比べ「給与が少ない」が10 ポイント高くなっている。
ネガティブ・ギャップについては、会社の人事担当者などは、このような声も参考にしてできる限りの対策をとりたいところである。なかでも「残業が多い」という割合が多いところがやはり気になる。このようなギャップは新入社員が早期に退職する理由となることもあるので、入社前に労働時間の実態について話しておいたほうが会社及び新入社員の双方にとって良いだろう。 ![]() ● 半数が「第1希望」に入社
就職先は第何希望だったのかという質問に対して、「第1希望」は50%、「第2希望」は17%、「第3希望」は7%、「それ以下」は27%で、第1希望先に就職した人は、2010年以降最多となっている。就職氷河期に活動した方々からすれば何とも羨ましい話であるが、このような売り手市場の時期に希望通りの会社に入社できた人が多いからといっても、新入社員の職場に対しての満足度が比例して高くなるわけではない。結局のところ新入社員は、憧れの就職先に希望どおり入社できても、職場での人間関係が良くなければ満足度も低くなり、結果的に離職してしまう可能性もあるので、会社としてはできることは早めに対策を練っておくことが大切である。
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2015.06.22 |
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