> 変額個人年金の基礎知識 > |
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変額個人年金販売上のコンプライアンス |
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![]() ● 生命保険販売に関する規則
変額個人年金をはじめ、保険募集を行う際には保険業法、同施行規則などのほか、金融庁の事務ガイドラインにより、さまざまな規制を受けることになります。
また、金融商品という位置付けからは金融サービス提供法、契約という位置付けからは消費者契約法といった法律が適用される場合もあります。 コンプライアンス違反に対しては、直ちに行政処分等が下されることになりますので、禁止行為などについて十分な理解が必要となります。 ![]() ● 保険業法300条による禁止行為
生命保険に共通する規制として最も重要なのが、保険業法300条に記載された禁止行為です。具体的には次のような行為が禁止されています。
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![]() ● 適合性の原則
金融サービス提供法では、金融商品の販売業者に対して勧誘の適正を確保するよう求めています。法10条では「勧誘方針」を策定し、公表することを義務付けています。これは、勧誘方針を策定することで顧客の保護を実質的なものとし、これを公表することで顧客側の選別を可能にすることを目的としています。
勧誘方針として定めなければならない事項は次のとおりです。 ![]()
![]() このうち1.はいわゆる「適合性の原則」と呼ばれるもので、その商品のリスクを十分に理解できない顧客には、ある一定のリスク性商品を販売してはいけないというものです。変額個人年金は積立金を主に投資信託で運用するリスク商品ですので、運用リスクは契約者が負担することになります。当然のことながらそのリスクを理解できない顧客に変額個人年金を販売することはできません。
なお、適合性の原則に反する保険販売が行われた場合には、販売会社が損害賠償責任を負うほか、保険募集に関する著しく不適当な行為として、業務改善命令などの行政処分の対象となります。 ![]() ● 弊害防止措置
銀行などの金融機関は、融資などを通じて顧客より優位な立場にある場合が多く見られます。このため、顧客保護や募集行為の公平性を保つことを目的に、以下のような「弊害防止措置」がとられています。
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![]() ● 構成員契約規制
企業が生命保険会社と募集代理店契約を締結して生命保険商品の募集を行う場合、従業員への圧力などを防止する観点から、当該企業およびその企業と密接な関係を有する者(企業)の役員・従業員に対する保険募集は原則として禁止されています。ここで言う「密接な関係を有する者」とは、
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また、構成員契約規制に該当する場合でも、すべての生命保険が販売できないわけではなく、傷害、医療、介護保険といったいわゆる「第三分野」と呼ばれる保険商品であれば販売することができます。なお、当然のことながら変額個人年金は第三分野商品ではありませんので、構成員契約規制の対象商品となります。 |
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2025.04.01 栗原 |
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