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相続税がかかる財産〜本来の相続財産
1. 本来の相続財産とは
    相続税がかかる財産は、原則として、民法の規定による相続や遺贈によって取得した財産です(この他、相続税法の規定によって、相続や遺贈によって取得したものとみなされる財産があります)。ここでいう財産とは、金銭に見積もることができる経済的価値のあるすべてのものをいいます。
  <例>
   
土地、借地権、耕作権、永小作権
家屋、構築物
株式、公社債、貸付信託受益証券、投資信託受益証券
現金、預貯金
減価償却資産、商品、製品、農産物、売掛金
特許権、商標権、営業権
貴金属、宝石、書画、骨董
自家用車、電話加入権
貸付金
2. 評価
    相続税は相続や遺贈によって財産を取得した場合にかかる税金です。相続税を計算するためには、相続税の課税価格を計算しなければなりません。この課税価格を計算するためには、相続や遺贈によって取得した財産の価額がいくらであるかを求める必要があります。相続税法には、特定の財産についてはその評価方法が定められているものの、大部分の財産については、その財産を相続や遺贈によって取得した時の時価によるとされているだけです。これでは具体的な評価ができません。そこで国税庁は「財産評価基本通達」により、財産評価についての基本的な事項を定めています。
  <例>
   
土地
  (1)
宅地
 
  宅地の評価には「路線価方式」と「倍率方式」があります。市街地にある宅地は路線価方式で評価し、その他の宅地は倍率方式で評価します。
  • 路線価方式−国税庁が公表する「路線価図」に基づき、1区画ごとに評価する
  • 倍率方式−固定資産税評価額に一定の倍率をかけて評価額を求める
  (2)
貸宅地
 
  貸宅地とは、他人の建物の敷地になっている土地のことをいいます。
評価額=宅地の自用地としての評価額
     −(宅地の自用地としての評価額×借地権割合)
  (3)
貸家建付地
 
貸家建付地とは、自己の所有する宅地に家屋を建築して他人に貸し付けている場合のその宅地のことをいいます。
評価額=宅地の自用地としての評価額
     −(宅地の自用地としての評価額×借地権割合×
                 借家権割合×賃貸割合)
  (4)
借地権
 
土地を借りている借地人には借地権が発生し、次のように評価されます。
評価額=宅地の自用地としての評価額×借地権割合
【小規模宅地等の評価減】
  被相続人もしくは被相続人と生計を一にしていた親族の事業用または居住用の宅地等(借地権を含む)については、一定限度の面積に限り、その評価額から一定割合で減額をする特例が認められています。また、「取引相場のない自社株式等の相続税の課税価格の減額の特例(特定事業用資産の相続税の課税価格の計算の特例)」との併用が可能です。
 
家屋
  固定資産税評価額相当額
上場株式
  次の4つのうち最も低い価額
  (1)
課税時期(相続開始の日)の最終価格(終値)
  (2)
課税時期の属する月の最終価格の月平均額
  (3)
課税時期の属する月の前月の最終価格の月平均額
  (4)
課税時期の属する月の前々月の最終価格の月平均額
    取引相場のない株式の評価は、別に定められています。なお、平成19年度の税制改正で、会社法の施行により発行が容易になった種類株式(株主総会での議決権がない株式等)のうち、中小企業の事業承継において活用が期待されているものについてその評価方法が明確化されました。
預貯金
  元金と中途解約利率による経過利子(源泉税相当額控除後)の合計額
ゴルフ会員権
  入会金等を支払わなければ会員となれないものについて、取引相場のある場合は、取引価額の70%
書画骨董
  原則として売買実例価額を考慮して評価
2021.05.01
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