>  FPのひとりごと >  FPのひとりごと@ 「不動産価格とマイホーム購入」
FPのひとりごと
 
FPのひとりごと@
「不動産価格とマイホーム購入」
 
「不動産価格とマイホーム購入」
 国内全体に不況感が漂っているが、特に不動産マーケットの停滞は顕著である。不動産業界は2008年初夏から破綻が続いている。マイホームは一生に一度の大きな買い物になるため、不動産会社が安定経営をできない今、マイホームを購入すべき否か悩んでいる人も少なくない。
 ここでおさえておきたいポイントは、マーケットが停滞しているゆえ、物件価格が大幅に下がっているということ。つまり、お買い得品が出回っているということだ!
 実際に都内某所にて1億2000万円で売り出されていた物件が、1年経たずに8000万円を下回る価格に見直されている。もちろん、これだけの値下げができるのは、販売当初の価格が高めに設定されていたということにあるが、高額物件として売り出すための仕様になっているため、内装や外装に使用している素材は当初の販売価格に比例してスペックの高い素材が配されていることは見逃せない。
 また、不動産を購入する際には団体信用生命保険に加入するため(フラットは任意)、物件価格に見合った保障が得られるのも大きなメリットだ。マイホーム購入を機に、生命保険の見直しをし、過不足ない保障を得よう。ただし、ここで問題なのが保障の減らし過ぎだ。
 マイホームを購入すると、死亡保障を大幅にカットする傾向が見られるが、マイホームを所有するということは、固定資産税やメンテナンス費用などが自己負担となる。賃貸のときと同じ保障では、ローン契約者に万が一のことがあると、家計を逼迫しかねない。目先の保険料の支払いだけでなく、将来の安心についても考えて保障を見直そう。
 マイホーム購入というと、「まだまだ下がるから、その時まで待つ」という声も聞こえてきそうだが、日本の不動産の購入方法は申し出順。早い者勝ちだ。
 値下がりしている物件の仕込み時期というのは、開発会社が2007年から2008年前半に仕込んでいたもの。この時期の不動産マーケットは比較的に活性化していた時期でもある。今後、物件を仕込む余力のある開発会社は限られてくるため、在庫処分が終了すると、品薄状態に陥ることは必至。いわゆる「買いたいのに買えない」ということにもなりかねない。マイホームの購入を考えているのなら、今のタイミングはチャンスでもある。これはと思う物件に出会ったら、値引き交渉をお勧めする。このようなご時勢だからこそ、交渉しやすい。このチャンスはあなた次第?!
2009.02.02
執筆者:飯田 道子
(いいだ みちこ)
[経歴・バックグラウンド]
静岡県伊東市生まれ。海外生活ジャーナリスト、ファイナンシャル・プランナー(CFP)。
銀行勤務の後、スキー・インストラクターとしてインストラクションに励む。再び金融業界へ戻りFP資格を取得。96年FPとして独立する。
現在は執筆をメインに活動しながら、フリーランスの立場でFP業務を行なっている。主な著書には、宅建資格を取るまえに読む本2009(総合資格)、貯める!儲ける!お金が集まる94の方法(ローカス)、介護にかかるお金(講談社・共著)など。
〔保有資格〕
宅地建物取引主任者、二種証券外務員、ヒューネラル・アドバイザー
スキューバー・ダイビング・インストラクター(PADI)
2級小型船舶操縦士、特殊小型船舶操縦士
  ページトップへ