2009年から住宅金融支援機構(以下、「機構」)にて取り扱われている「フラット50」が注目されている。
フラット50の借入期間は最長50年。ローンの支払いは契約者本人、もしくは契約者に万一のことがあった場合には、親子リレー返済方法を取ることが可能となっている。
親子リレー返済とはその名の通り、親から子へ住宅ローンをリレーして引き継ぐ返済方法だ。団体信用生命保険の適用はない。
フラット50の申し込み時の年齢は満44歳未満かつ、ローン完済時の年齢は満80歳未満とされているが、親子リレー返済方法なら満44歳以上でもローンの借入が可能。融資額は6,000万円までOKだが、フラット50を利用できるのは、長期認定優良住宅(200年住宅)に限られている。一般の建売住宅では利用できない。
金利は、機構で扱う「フラット35」や「フラット20」と同じく固定金利。毎月の返済金額は一定になるため、返済計画を立てやすいのがメリットだ。
とはいえフラット50は、他のフラットに比べて返済期間が長くなるため、その分の金利は高くなる。借入額が同じなら、他のフラットよりも返済総額は多くなるのがデメリット。
また、親子リレー返済を選択した場合には、親が購入した家のローンを子が支払うため、マイナス資産までも子が引き継ぐというのが、最大の弱点であるといえる。
フラット50を利用する場合には、万一のときにローンが完済できるだけの死亡保障を確保しておくことが必須。終身保険や逓減定期保険や定期保険など、家計から捻出できる保険料を鑑みて、加入すべき保険を選択するようにしたい。
ようやく手に入れたマイホーム。子どもに引き継ぐものは苦労ではなく、思い出だけにしておこう。