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ア.夫婦間の年金権の分割
旧制度では、夫が会社員、妻が専業主婦の世帯では、妻自身の年金は基礎年金(40年加入で月額6.6万円)だけですので、離婚すると生活に困るケースも出てきます。そこで、婚姻期間中に夫が納付した保険料を、給付算定上は夫婦が共同して負担したものとみなして、年金権を分割する制度が創設されました。導入については2段階に分けて行なわれています。
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(1)離婚時の年金分割(2007年4月から実施)
離婚時に、夫名義で支給されている厚生年金(報酬比例部分)の受給権を妻に分割できるようになりました。分割割合は、夫婦間での協議または裁判所の調停により決定され、請求は離婚後2年以内です。これにより、妻が専業主婦の場合、夫の厚生年金(報酬比例部分)の半分まで(上限)分割して受け取ることが可能になりました。また、共稼ぎの場合は、夫婦の厚生年金(報酬比例部分)を合算した額の半分まで分割が可能です。一般的に女性の方が年金額が少ないため、分割は離婚した女性にとって経済的に助かることになります。
(注)40年間厚生年金に加入していた標準的な年収のサラリーマンの夫と専業主婦のモデル世帯で、上限まで分割された場合の数値です。
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(2)専業主婦への年金権の自動的な分割(2008年4月から実施)
離婚や実質的に婚姻関係が破たんした場合、2008年4月以降の婚姻期間にかかる夫の厚生年金(報酬比例部分)を、請求すれば夫婦間の協議や裁判所の調停なしに自動的に分割する制度です。ただし、2008年4月以前の婚姻期間に対応する部分について分割したい場合には、夫婦間の合意または裁判所の決定が必要です。対象は第3号被保険者(サラリーマンの妻である専業主婦)のみになります。
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イ.在職老齢年金制度の改正
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旧制度
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改正後
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60〜64歳
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厚生年金保険料を負担
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左に同じ
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年金額を一律20%カット。さらに20%カット後の年金と給与の合計額が、基準額(月額28万円。2004年4月以降)を超えた場合、超過分の半額が年金額から控除
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一律20%カットを廃止。年金と給与の合計額が基準額(月額28万円。2004年4月以降)を超えた場合、超過分の半額が年金額から控除
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65〜69歳
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厚生年金保険料を負担
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左に同じ
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年金と給与の合計額が、基準額(月額48万円。2004年4月以降)を超えた場合、超過分の半額が年金額から控除
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70歳以上
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厚生年金保険料の負担なし
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左に同じ
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給与にかかわらず年金は満額受給
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年金と給与の合計額が、基準額(月額48万円。2004年4月以降)を超えた場合、超過分の半額が年金額から控除
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ウ.遺族年金制度の改正
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(1)30歳未満遺族への遺族年金支給期間の短縮
旧制度は、厚生年金の加入者である夫を亡くした妻は、年収が850万円未満であれば、終身にわたって遺族厚生年金を受給できました。改正後は、夫の死亡時に30歳未満で子供がいない場合には、支給期間を終身から5年の有期年金へと変更になりました。
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(2)中高齢寡婦加算の支給要件年齢の引き上げ
旧制度では、子供がいない配偶者には遺族基礎年金が支給されない代わりに、夫の死亡時に35歳以上であれば、40歳から中高齢寡婦加算(年額594,200円)が支給されていましたが、改正により、この支給要件年齢が「夫の死亡時に40歳以上」に引き上げました。
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エ.子育て支援
次世代育成支援のため、旧制度でも1歳未満の子供を育てるために育児休業を取得した場合、保険料が免除され、免除期間中も休業前の保険料を納付したとみなす優遇措置がありましたが、優遇措置を3歳未満の子供にまで拡大されました。また、子供が3歳になるまでは、育児のため勤務時間が短くなり、賃金が下がって保険料が減少した場合でも、子供が生まれる前の賃金水準による保険料を負担したものとみなして、年金額を計算する制度が創設されています。
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オ.30歳未満の若年層の国民年金保険料猶予制度
国民年金の保険料納付を猶予する特例を失業中や低所得の20歳代の若者にも拡大されました。親に十分な所得がある場合でも、納付猶予が認められます。また、本来納付すべき月から10年以内に追納すれば、将来の年金は減額されません。20歳代の若年層のフリーター増加に伴って、国民年金保険料の未納率が50%を超えていることから導入された制度です。
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カ.国民年金保険料の免除制度の多様化
国民年金の第1号被保険者(自営業者等)は、所得水準が一定基準以下の場合、申請して認定を受ければ、保険料の全額または半額が免除されていましたが、新たに1/4免除、3/4免除というふたつの選択肢を加え、免除制度を4段階としました。これは、低所得者にもできるだけ保険料を払ってもらい、未納を減らす目的です。
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キ.保険料の納付実績や給付額の目安の通知開始
個人の保険料納付実績を個人ごとに点数化するポイント制を実施し、その累計額に一定の単価を掛けた年金見込額を、年1回本人に通知します。これは保険料の払い込み実績が確実に年金額のアップにつながっていくことをお知らせし、年金制度への関心を高めることを目的としています。ただし、現状は「ねんきん特別便」の送付が優先されているのが実状です。
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