第4回 学びの新兵器 マインドマップシート
「マインドマップ」って何だろう?
マインドマップは、今までのメモやノートの方法を根底からひっくり返すくらい強烈な効果があり、これで人生が変わったという人が後を絶たちません。
私がマインドマップを知ったのはほんの3年前。このマインドマップのおかげで脳みその中の細胞が一気に動き始めました。脳の中をデトックスするための一番のサプリメントがマインドマップといっても過言ではありません。
ではマインドマップとは何でしょうか。どんな時に使うのでしょうか。
マインドマップとは、大雑把に言えば、真ん中にメインのテーマを置き、そこから360度方向に枝が分かれていくようにメモしていくノート法。使用するペンも黒に限らず、自由な発想で複数色を用いるため、カラーで色とりどりになるほど視覚を刺激して記憶に残りやすくなる効果があります。
通常のメモやノートでは、黒一色で上から下に順番に箇条書きで書いていきますが、打ち合わせや会議のノートを手帳にとってもあとで見返すことが少ない状況でしょう。
これに対しマインドマップは、書くものではなくむしろ描くもの。メモというより絵に近いので、後から見返すことが多くなり記憶力がぐんぐんアップします。箇条書きのように順番に書いていく必要はなく、思いついた瞬間にどんどん書き出せるので発想力もぶくぶく沸いてきます。
では、マインドマップはどんなときに使うのでしょうか。大きく分けて次の4つの場面で使うと効果的といわれています。
- 本を読んで記憶に残しておきたいとき
- セミナーや講演を聴きながらメモを取るとき
- 頭の中の思考を整理するとき、スピーチのシナリオを考えるとき
- 勉強のときに使う
読書内容をマインドマップに残す
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この世の中には、読書好きな人がたくさんいます。しかしながら、本を次から次と読んだとしても、その内容が頭の中にどれだけ残っているかは疑問。
「1カ月前読んだ本の内容をいま、この場で言ってください!」
こう言われて果たして何%を言えるでしょうか?ほとんどの人が、読んだ本の内容を忘れてしまっていることでしょう。しかし人間であれば仕方のないこと。忘れないためには、記録するしかありません。
その記録に最良の方法が、箇条書きのメモではなくてマインドマップ。私自身も毎月たくさんの本を読みますが、良い本だと思ったときはその内容を忘れないよう、成功手帳の読書感想シートや、マインドマップシートに残すようにしています。こうすると、読んだ良い本のエッセンスが頭の中に残り読書力がグングン上がります。
行動に行動力があるように、読書にも読書力があります。マインドマップ読書術を身に付けると、本を読む早さ、理解度、記憶度、そして実践する力へと結びついていくわけです。
本を読んで分かったつもりでいる人が9割。本を読んで何かやってみようと実践する人は1割ほどと言われています。本を読んで実践する一番最初のアウトプットが本の内容をマインドマップで紙の上に落とすという行動になるでしょう。
本を読んで役に立つことや、ついでにやってみたいと思ったことなどもマインドマップでまとめておけば、いつでも見返すことができ思い出す機会が増え、そのたびごとに頭の中に刷り込まれていくでしょう。
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セミナーや講演を聴きながらマインドマップする
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私も普段から色んなセミナーや講演に出席して勉強していますが、メモは必ずマインドマップで残すようにしています(最近では、セミナーを聞きながら周りを見渡してみるとマインドマップでメモを取っている人が目に付くようになってきました)。
またセミナーや講演に限らず、会議や商談の打ち合わせ、コンサルティングのヒアリングなどの際にも、サクサク描いて残しておけば後から見返すことも多くなるでしょう。
本を読んだりセミナーを聞いただけでは人間は成長しません。
いくらたくさんのことをインプットしようとも、アウトプットという実践がなければ学んだつもりでいたことがすべて消え去ってしまいます。そのアウトプットに一番便利なツールがマインドマップというわけです。忘れて思い出して、忘れて思い出して・・・、この繰り返しで、右脳の中に記憶として刷り込まれていきます。
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頭の中の思考の整理やスピーチのシナリオを考えるとき
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マインドマップは、頭の中の整理にも役立つ。
あれこれ考え悩んでいたり、何をどれから始めたらいいのか。忘れたくない情報をどうしたら覚えておけるのか。脳に眠っているアイデアを雪崩のごとく書き出すには?
こんな思いを持つ人はぜひマインドマップを活用してみてください。頭の中であれこれ考えている空間の縮図をすべて紙に書き出すと思考が整理されてスッキリするはずです。
人間の脳には左脳と右脳があり、96%を占めている右脳はほとんど使われていないといいます。右脳は、感覚、イメージ、ひらめき、直観力などをつかさどる役割を持っていて、潜在能力はここから発生すると言われています。マインドマップは、この右脳を活性化し有効活用するための手段でもあります。
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思考マインドマップで元気を沸騰させる方法

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右脳に潜在している自分のパワーやアイデアをひねり出すためのカンタンな方法で、私がやっている、とっておきの方法をご紹介しましょう。
これを実践すると、次から次へと自分の脳に潜在しているアイデアが紙の上に活字となって現れてきます。用意するのは紙とカラーペンとウォークマン。自分の好きなテンポの良い音楽を聴きながらマインドマップを始めます。
私の場合は、ビートルズやクイーンなどロック系の音楽を聴きながらマインドマップを描きます。音楽を聴くのは別に気分転換とかではなく、音楽を聴くことにより左脳をシャットアウトする効果があるため。
左脳を遮断しながら、ペンを持つ指に主導権を持たせて、あれこれ考えずに次から次へと思いついた単語やキーワードを書き出していきます。これをやり始めると、おもしろいことに、あっというまに、紙面が自分の字でいっぱいになります。
普段頭の中だけで考えがちなことも、次から次へとペンを走らせてどんどん書き込んでいくと、あっという間に頭の中が整理できます。多少慣れが必要ですが、5枚ほど描けばコツがつかめるでしょう。
また私の経験では、ネガティブな自分をポジティブに変えるとき特に効果的です。
気分がへこんでしったとき、自己嫌悪に陥ったときや、どうしょうもなくネガティブになってしまったとき、朝の5時55分に「ゴーゴーゴー」と気合を入れてファミレスに行き、マインドマップで自分と向き合って、すべての思考を書き出します。
ネガティブなことをすべて書き出すことにより、マイナスのエネルギーが頭の中から紙の上へと移るわけです。そしてすべてのマイナスエネルギーを吐き出すと、次に出てくるのはプラスのエネルギーです。
昨日まで自己嫌悪で落ち込んでいた自分が、朝にこれをやることで不思議とやる気や元気を取り戻して生まれ変わったような気分になれます。
余談ですが、なぜ朝にやるのがいいのか。私は次のように考えています。女性のお腹の中に赤ちゃんが出来て赤ん坊が生まれるまでが十月十日。つまり新しい生命が誕生するための十月十日であり、十月十日の書き方を変えれば「朝」となるわけです。これは言い換えれば、人は昨日までどんな人間であったとしても毎朝生まれ変わることができるということ。昨日までの自分を反省し、今日から生まれ変わろう!今日からモチベーションを上げよう!と願うならば、ぜひ朝にマインドマップを描き生まれ変わった新鮮な自分を発見してください。
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マインドマップ夢日記
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せっかくの良い話を忘れてしまい「ああ、どうしても、思い出せない。」とくやしい思いをしたことはないでしょうか。これは一度頭の中にインプットした情報を、右脳の中に眠らせたまま引き出せない状態です。
たとえば、あなたは昨日見た夢を明確に覚えているでしょうか。とても良い夢だったのに、数時間経ってしまうとすべて忘れ去ってしまう。思い出したとしても、全体の5%くらいしか思い出すことができないのが普通です。
自分の見た面白い夢を簡単に明確に思い出すことが出来る方法が「マインドマップ夢日記」。
私は、ベッドの枕元にA4の紙を台紙付で備え付けています。面白い夢、ときめいた夢、気持ちの良かった夢、ワクワクした夢。こんな夢を見たらすかさず寝起き一番に、その夢の内容をマインドマップで走り書きします。
時間にして約5分足らず。これを後から読み返すことで、まったく忘れ去ってしまって一生思い出すことのないはずの自分だけの夢を、なんと!思い出すことができます。この習慣は、記憶をカンタンに呼び起こすことが出来る唯一の方法と言えましょう。
「こんなことが何の役に立つのか?」と、思われる方もいるでしょう。
実は、このようにして普段から右脳に眠った情報を引き出す訓練をしていると、過去に読んだ本の内容を引き出すことができるようになったり、とっておきのアイデアを思いついたのに「何だったっけ?」とならなくなります。
また、マインドマップ夢日記から得るものはほかにもたくさんありますが、それはやってみた人しか実感できないでしょう。
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とにかくやってみる
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試しに、たった一回だけでもやってみることをお勧めします。
面白い夢を見たときは、朝起きた瞬間にマインドマップとして残しておく。そして一週間後にそのマインドマップを見てください。「お〜〜。そうそう!」こんな夢、確かに見たぞ!って面白いほど思い出しますから!
あのルネッサンスが生んだ天才と言われるレオナルド・ダ・ヴィンチは、画家や彫刻家、発明家として有名だが、実は彼のノートがマインドマップの原型だといわれています。
そしてあの有名なビルゲイツは、若い頃レオナルドのノートブックを買い、彼の多彩な才能の源を探求し、その発想力が格段に進化した結果、マイクロソフト帝国が出来上がったといわれています。また音楽の世界では、ビートルズのジョンレノンもマインドマップを描いていたといいます。
私の下川式成功手帳のマインドマップシートは、初心者のために作りました。真ん中にテーマを書く欄があり、周辺にサブタイトルを記入する円が配置されています。
マインドマップには基本的ルールがいくつかありますが、最初はとにかく中心のテーマから周りへと広がるように描いていけば出来上がります。
あとはこの紙一枚を眺めるだけで、瞬時に全体像が把握できてたくさんの情報が頭の中にイメージされいつまでも残ります。そして日々の行動にもポジティブな影響が現れます。
私はセミナーや講演をするときも、前もってスピーチする内容を5〜10分間ほどマインドマップに描きます。数年前は大勢の前で話すことなんて出来なかった自分が、1時間も2時間もしゃべれるようになったのはこのおかげです。
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マインドマップは学びの秘密兵器
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マインドマップは別に大人だけのものではありません。小学生でも書けるようになります。
以前、我が家の小学5年生の息子がマインドマップを書いてみたいと言ってきたので、まず手本を目の前で描いて見せてあげました。次に私は小学生の息子が描いている横で、フンフンとうなづきながらその様子を眺めました。
そして小学生が自ら動き出して描き、マインドマップを完成させました。また中学生の長男も同様に、本を読んで立派なマインドマップを完成させました。
小学校でも、中学校で、高校でも、大学でもマインドマップは教えてくれません。だから親が教えてあげるわけですが、実際に目の前で実践してあげるだけで子どもはすぐ覚えます。「出来ない」という気持ちは最初からなく、「なんかおもしろそう」と素直に描き出していきます。
マインドマップは、描くことも、後から見返すことも、楽しいからワクワクするから自然に、記憶力や発想力がアップしていきます。こういった、マインドマップを次々に自らの手帳の中にたくさん取り込んでいくと、手帳を開くだびにワクワクする手帳となるはずです。
さあ、手帳をマインドマップで埋め尽くそうではありませんか。
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本稿でご紹介する手帳術のノウハウは、「下川式成功手帳」にすべて組み込まれています。
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執筆者:下川 浩二
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[経歴・バックグラウンド]
1962年生まれ。大阪市立大学商学部卒業後、大手証券で証券営業を10年間経験する。その後ソニー生命でライフプランナーを11年経験後、保険代理店として独立。現在、(株)ホロスプランニング(保険総代理店)に所属。20年を超える営業マン経験の中から、下川式成功手帳を考案し自ら実践し、活用している。
この成功手帳術が反響を呼び、現在、セミナー活動(月2〜3回)や楽天ブログで成功手帳術を公開中。一流コーチのユーザーも多く、口コミとプログにより全国に下川式ユーザーが増加中。
[保有資格]
中小企業診断士、証券アナリスト、ファイナンシャルプランナー
楽天ブログ「下川式成功手帳100%活用術」にて、成功手帳術やセミナー活動を公開しております。
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