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自分の年金を確認する方法
●  高まる年金不信
  6月1日にいわゆる“年金特例法案”が国会を通過し、年金問題がにわかに騒がしくなってきた。安倍首相の号令の下で、社会保険庁は24時間体制で電話相談を受け付け、年金記録漏れの調査に全力を挙げている。今回は、改めて自分の過去の年金記録の確認の仕方や、将来もらえる年金額の試算方法をご紹介する。
●  過去の年金記録の照合
  まず、自分が今まで掛けてきた過去の年金記録を確認してみよう。
  過去の年金記録を確認することには、2つの意味がある。1つは、自分で過去の年金の支払状況を全く把握できていない場合に、その年金記録を確認するため、もう1つは、自分で過去の年金の支払状況を把握できている場合に、それが公的記録と一致するかどうか確認するためである。
  確認方法として、3つの方法が挙げられる。
  1つ目は、「ねんきんダイヤル」に電話する方法である。年金請求などの相談は「0570-05-1165」、既に年金の受給が始まっている方の相談は「0570-07-1165」となっている。こちらの番号に電話すると、全国の年金電話相談センターの中で空いている回線につながる仕組みになっている。受付時間は8:30〜17:15までである。
  また、6月11日からは年金記録の照会専用のフリーダイヤル(0120-657830)が開設されている。こちらは24時間、土日も対応している。ただし、現在電話が非常に殺到しており、なかなかつながらないというのが現状のようだ。社会保険庁は現在180人の相談人員を6月25日までには1,200人体制にまで拡大すると発表している。
  2つ目は、社会保険庁のHP(https://www3.idpass-net.sia.go.jp/neko/action/z0401)から年金記録を請求する方法である。まずこのHPで、ユーザーIDとパスワードを請求する。通常は2週間程度で発行されるが、こちらも現在は混み合っているため2週間以上はかかる模様だ。ユーザーIDとパスワードが発行されたら、上記のHPに再びアクセスしてみよう。そこで、いつでも自分の年金記録が確認できるようになっている。
  3つ目は、最寄りの社会保険事務所に直接問い合わせる方法である。全国の社会保険事務所の連絡先は下記のHPを参考にしていただきたい。
  http://www.sia.go.jp/sodan/madoguchi/shaho/
●  自分の年金のシミュレーション
  自分の過去の年金記録が確認できたら、実際に将来いくらぐらい年金がもらえるのか計算してみよう。ただ計算するといっても、自分で計算することはなかなか難しい。そこで社会保険庁では、年金額の簡易な試算ができる以下のようなHPを設けている。
  http://www2.sia.go.jp/sodan/nenkin/simulate/top.htm
  画面の指示に従って入力していけば、自分が将来もらえる年金の額がだいたい分かるようになっている。なお、50歳以上の方については、また別のHPが設けられており、そのHPから自分の年金見込み額を直接郵送で申し込むことができる。
  https://www2/sia.go.jp/mg010.php
●  支給漏れ年金に対する税金の取り扱い
  万が一、年金の支給漏れが発覚し、その部分の年金を受給する場合には、税金の取り扱いはどうなるのだろうか。これまで年金の時効は5年であったが、今後それを超えて支給漏れ部分の年金を受給する場合には、その部分の年金を非課税にするという案が現在浮上しているようだ。まだ検討段階であるため、確定事項ではないが、国としての責任を重視する方向での検討がなされているようだ。
(村田 直、マネーコンシェルジュ税理士法人)
2007.06.25
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