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4月から送付の「ねんきん定期便」について
●  誕生月に毎年送付
  社会保険庁は、年金記録の定期的な確認と年金制度への理解を深めてもらうため、今年4月から国民年金、厚生年金保険の被保険者全員に、年金記録を記載した「ねんきん定期便」を毎年誕生月に送付します。当初、ねんきん定期便は平成20年4月に実施予定でした。ところが、基礎年金番号に統合されない年金記録が5,000万件にのぼることが判明したため、実施時期を遅らせ「ねんきん特別便」を送付しました(平成19年12月から20年10月)。その後、社会保険庁はあらためて今年2月にねんきん定期便の様式を公表、こうしてねんきん定期便の送付が4月開始の運びとなりました。
  「ねんきん定期便」は、現役加入者を対象に送付されます。また、その内容は、厚生年金の標準報酬月額や保険料納付額が記載される等、ねんきん特別便を上回る複雑なものといえます。
●  封筒の色は青、ただしオレンジ色なら訂正の可能性あり
  ねんきん定期便は、通常であればA4サイズの青い封筒で送付されます。しかし、次に該当する方にはオレンジ色の封筒で送付されます。
    (1)  「ねんきん特別便」(平成19年12月〜20年3月送付分)に未回答の方
    (2)  「ねんきん特別便」(平成19年12月〜20年3月送付分)で訂正なしと回答した方のうち、未統合の記録が本人のものである可能性が高い方
    (3)  社会保険庁による調査の結果、年金記録を遡及して訂正された可能性のある方
●  標準報酬月額や将来の年金見込額などを通知
  平成21年度に送付される通知内容は次のとおりです。
    (1)  年金加入期間:加入月数、納付済月数など
    (2)  50歳未満の方:年金見込額(加入実績に応じたもの)
    (3)  50歳以上の方:将来の年金見込額(ねんきん定期便作成時点の加入制度に、引き続き加入した場 合のもの)
    (4)  保険料の納付額:被保険者負担分の累計額
    (5)  年金加入履歴:加入制度、会社名、資格取得および喪失年月日など
    (6)  厚生年金:標準報酬月額・賞与額、保険料納付額
    (7)  国民年金:保険料納付状況(納付、未納、免除などの種別)
●  「年金加入記録回答票」が青い用紙の場合には「要返送」
  記録の確認結果を回答する「年金加入記録回答票」には2種類あります。いずれか一方が送付され、回答方法が次のように異なりますので注意してください。
    (1)  回答票が「白色」の場合:記録に漏れや訂正があれば回答して返送、ない場合には返送不要
    (2)  回答票が「青色」の場合:記録の漏れや訂正の有無に関わらず、必ず回答して返送する
  なお、年金受給者の方には引き続き、「ねんきん特別便」による記録の確認・訂正が行われます。また、厚生年金受給者には標準報酬月額が記載された通知が今年中に送付される予定です。
(野上 幸彦 特定社会保険労務士、野上社会保険労務士事務所所長)
2009.04.13
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