>  今週のトピックス >  No.1961
コンビニでカーシェアリング利用
  「コンビニで食べ物や飲み物を買ってからドライブへ…」というのは今までの常識。これからは「コンビニで自動車を借りて、食べ物や飲み物を買ってからドライブへ…」という時代になるかもしれない。
  24時間営業で、食料から雑貨まで便利にそろうコンビニは、都市部での生活には欠かせない存在となりつつある。そのコンビニをカーシェアリングの拠点にしようという試みが首都圏で始まっている
●  カーシェアリングとは
  自動車を複数の人で共有し、必要なときだけ使うしくみ。共有することで自動車にかかるコストを削減しようと考える人が増えたことから、都市部を中心に利用が増えている。
  自動車があれば、大量の買い物や雨の日のお出かけには便利だし、ドライブだって楽しめる。しかし自動車を持てば税金や保険料、場合によっては駐車場代がかかり、本体価格まで含めると中・小型車でも月額換算で5〜6万円はかかってしまう。都市部などでは駐車場が月2〜3万円というところも珍しくなく、たまの休みにちょっと乗るだけなら負担感はより大きく感じるだろう。
  レンタカーの場合には、その都度、本人確認などの手続きが必要になり、また数時間単位、1日単位で借りるのが一般的。一方カーシェアリングは、あらかじめ会員として登録しておくことで、簡単な手続きで自動車を借りられる。15〜30分単位で利用できるため、ちょっとした買い物などでも気軽に利用できる点がメリットだ。
●  コンビニと提携で利用が拡大するか
  すでに、都内と神奈川県のローソン、ミニストップ、スリーエフの一部店舗において、日本カーシェアリングが実験的にカーシェアリングサービスを始めている。さらに、2010年1月からは、ファミリーマートとオリックス自動車との提携により、首都圏約10店舗のファミリーマートで、同サービスを開始する。新聞報道によると、今後2〜3年で全国の500店でサービスを開始する予定とのことだ。
  カーシェアリングを普及させるには身近な拠点が多いほどいい。大型マンションなどでサービスを行っているケースもあるが、新規に拠点を開拓するにはコストもかかるし適切な場所を見つけるのは容易ではないだろう。カーシェアリング業者にとっては、コンビニの駐車場の一部を利用することで短期間での事業拡大が見込め、またコンビニにとっては提供するサービスが増えることで売上増につながることが期待される。不況で節約志向が高まっていること、自動車を所有しない若者が増えていることも追い風になると思われる。
(山田静江 CFP®)
2009.12.21
前のページにもどる
ページトップへ