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3〜4人に1人が…、「頭痛」の告知のポイント
  日本人の3〜4人に1人が「頭痛もち」といわれています。読者の中にも頭痛に悩まされている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
  さて、頭痛にもいくつか種類がありますが、一般に「一次性頭痛」と「二次性頭痛」の二つに大別することができます。
●  一次性頭痛
  一次性頭痛は、いわゆる頭痛が持病である「頭痛もちの頭痛」です。この頭痛は脳や体に病気がないのに繰り返し起こり、慢性頭痛や習慣性頭痛ともいわれます。どんなに症状がひどくても生命の危険はなく良性です。一次性頭痛には、「偏頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」があります。
偏頭痛
偏頭痛は30歳代の女性に多い頭痛で、こめかみを中心とした片側のずきんずきんする頭痛が 特徴です。日常生活が妨げられるほどの強い頭痛発作が数時間以上継続します。 階段の昇降 など日常動作により頭痛が増悪することがあります。治療にはトリプタン製剤(イミグラン、 ゾーミッグ、レルパックス、マクサルト)が用いられます。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は中高年に多い頭痛で、後頭部から首筋の頭がしめつけられるような両側性の頭痛 が特徴です。肩こりや顎関節症などを伴うことが多く、ストレスによる首周囲の筋緊張が原因 とされています。
群発頭痛
群発頭痛は、1〜2年に1回の割合で出現し1回の痛みが1〜2時間、1日に1〜2回起きます。 頭痛発作はいったん起こると1〜2カ月の間続きます(群発期)。偏頭痛が女性に多いのに対し、 20〜30歳代の男性に多く、転げまわるような痛さを感じます。涙や鼻汁が出たり、顔に汗をかいたりするのが偏頭痛と異なる点です。
●  二次性頭痛
  二次性頭痛は、脳や体に病気があって起こる頭痛で、くも膜下出血や脳腫瘍など致死的疾患が 潜んでいることがあります。この頭痛は身体の麻痺や認知障害などを示すこともあり、一次性頭 痛の偏頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛と様子が異なります。特に頭が割れるような突然の頭痛は、 くも膜下出血の可能性があり非常に危険です。
●  告知記入のポイント
  医療機関で偏頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛のいずれかの疾患と確定診断され、長期間継続的に 通院服薬をしていることが明らかな若年の申込者であれば、保険加入に関しては問題ないでしょ う。逆に「頭痛、検査で1日通院、完治」のみの告知では、二次性頭痛の可能性も否定できない ため、保険の加入の際には詳細告知を求められるか、加入ができない可能性もあります。お客さ まから正しい病名の告知をいただければ問題ない疾患ですので、正しく病名を告知していただく ことが必要です。
(上田香十里 株式会社査定コンサルティング代表)
2010.02.01
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