>  今週のトピックス >  No.1987
「不整脈」告知における留意点
  お客さまの告知する病名で、私たち引受査定者が困る病名の一つが「不整脈」です。
  というのも、この「不整脈」という病名には、自然に起こる生理的なものから「頻脈発作」や「心房細動」といった重篤な病気まで含まれるからです。「不整脈」という告知だけでは、お客さまの正確な病名が分かりません。
  一般に不整脈とは、心拍数が異常に多い(頻脈)、または少ない(徐脈)ことにより、あるいは心臓の洞房結節(どうぼうけっせつ)から始まる電気刺激が異常な伝導経路をとることで心拍リズム(脈拍)が不規則になった状態をいいます。ちなみに安静時の正常心拍数は、通常毎分60〜100回(実際には70回前後)です。
●  不整脈には三種類
  不整脈には三種類あります。頻脈(早い脈)、徐脈(遅い脈)、期外収縮など(飛んだり抜けたりする脈)です。
徐脈
息切れ、フラツキ、めまい、失神などの症状がみられることがあります。
空腹・疲労・下痢や嘔吐などの消化器系障害・嚥下などで起こります。スポーツ選手など常に身体を鍛えている人にも除脈が起こります。安静時の心拍数が毎分50回未満を徐脈としていることが多いようです。
頻脈/期外収縮
急に胸がドキドキする、脈が飛ぶ、吐き気、胸が苦しい、胸が締めつけられるなどの症状が見られます。
頻脈は、運動・精神的ストレス・過度の飲酒・喫煙・かぜや花粉症の治療薬など刺激物質を含む薬などでも起こります。
●  ご契約いただく際には
  不整脈は、冠動脈疾患・心臓弁膜症・心不全・先天性心疾患等の心臓疾患などを主原因としても起こります。その他に甲状腺機能異常、肺疾患なども不整脈の原因となります。
  「不整脈」の告知がありそうなお客さまであれば、主治医から告知されている正式病名、心電図検査所見、脈拍数、心拍発作の有無、あれば不整脈の原因疾患、日常しているスポーツなどを告知していただくと良いでしょう。また高額な生命保険契約の申込ならば、心電図検査を含めた診査医扱で対応することが得策です。
(上田香十里 株式会社査定コンサルティング代表)
2010.02.15
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