>  今週のトピックス >  No.2013
国民年金の保険料は、平成22年4月分より月額15,100円に
●  毎月440円の引き上げによる家計への影響
  厚生労働省は、平成22年度の国民年金保険料が、現行の月額14,660円から440円引き上げられ、15,100円になることを発表した。
  国民年金の保険料は、厚生年金保険料と同様に毎年保険料が上昇していくことが決定している。平成17年度以降、毎年月額で280円ずつ上昇し、平成29年度には16,900円で固定されるが、今回は、さらに物価の変動部分を加味した形で440円の引き上げとなった。
  家計をやりくりしながら、節約している方にとっては頭の痛い話だが、こればかりはどうしようもない。今回は、国民年金保険料のお得な支払方法について基本的なこともまとめておきたいと思う。
●  1年分の前納で割引額3,220円は、かなりお得
  国民年金保険料のお得な納付の方法については、以前に比べ認知されつつあるものの、まだまだご存じない方も多いので簡単にまとめておくこととする。
  一番メリットが大きいのは「前納制度」である。前納制度とは、国民年金の年間の保険料分を前もって納付することで、保険料を割り引く制度である。
  次に「口座振替」にして支払うのも、もう1つのお得な納付方法である。以下に前納制度と口座振替制度を利用したときの割引額をまとめておく。
1年間の保険料を納付書により前納した場合
    前納額 177,980円(割引額 3,220円)
  口座振替(事前申し込み必要)により納付すると
    口座振替時保険料額 177,400円(口座振替時割引額 3,800円)
6カ月間の保険料を納付書により前納した場合
    前納額 89,860円(割引額 740円)
  口座振替(事前申し込み必要)により納付すると
    口座振替時保険料額 89,570円(口座振替時割引額 1,030円)
●  クレジットカードでも納付が可能
  その他にもいろいろな割引制度があるが、国民年金の保険料は、クレジットカードでも支払いが可能になっている。支払方法は、毎月払い、1年分の前納払い、半年分の前納払いがあるが、最初に所定の手続をしておく必要がある。肝心の割引額については、1年分の前納払いと半年分の前納払いの場合、現金で納付したときと同じであるため、割引額だけでみれば、口座振替のほうがお得といえるだろう。
  また、毎月納付の場合でも口座振替すれば、「早割」という制度がある。「早割」とは、納付期限より1カ月早く口座振替することをいう。月々の保険料を口座振替の早割(当月保険料を当月末引落し)で納付すると年間600円(月額50円)の割引となるので、ぜひ押さえておきたいところである。
(庄司 英尚 株式会社アイウェーブ代表取締役、
庄司社会保険労務士事務所代表、社会保険労務士)
2010.03.29
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