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「急性胃腸炎」告知における留意点
  毎日暑くて溶けちゃいそうですね。つい冷房をつけっぱなしにしたり、冷たい飲み物を取りすぎたり、スイカをたくさん食べたり…、していませんか?(私はしています。)そして、お腹をこわしてしまうんですよね。ということで今回は「急性胃腸炎」についてお話します。
●  急性胃腸炎とは
  「急性胃腸炎(きゅうせいいちょうえん)」とは、実は病名ではなく「急性に発症する胃腸症状を主体とした症候群の総称」です。よって、原因が食べ過ぎ飲みすぎによるものでも、食中毒によるものでも、寝冷えでも、急性胃腸炎と呼ばれます。
  主症状は下痢・嘔吐で、腹痛や発熱、倦怠感を伴うこともあります。症状の個人差が極めて大きいのも急性胃腸炎の特徴で、何もしなくても回復するものから入院が必要となる場合まで、症状はさまざまです(入院の理由は、高熱がでる・栄養補給ができない・脱水防止などです)。
●  原因
  急性胃腸炎は、原因によって「感染性」と「非感染性」に分けることができます。
  ★感染性腸炎
  ・細菌またはウイルスが腸管へ感染し腸の粘膜に炎症をおこすもの
  ・赤痢菌やO-157、コレラ菌などの伝染病を引きおこすもの
  ・サルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌、カンピロバクター菌のような食中毒の原因となる菌
  ★非感染性腸炎
  急性胃腸炎のほとんどは感染性腸炎ですが、
  ・食べ過ぎ飲みすぎによるもの
  ・特定の食物によっておこるアレルギー性のもの
  ・抗生物質などの薬剤によるもの
  ・放射線照射によるもの
  ・かぜや一時的な体調不良が原因のもの など
●  予防
  細菌やウイルスなどの感染性の急性胃腸炎は、食中毒によるものが最も多いので、食材の鮮度に十分気を付けなくてはなりません。というのも、食品を十分加熱したとしても、もともとの食材が傷んでいれば(毒素が入っていれば)結局危ないことに変わりがないためです(高温で死なない毒素もあります)。毒素は匂いも味もないので、長時間常温で放置された食べ物は、見た目は平気でも残念ながら捨てた方がよいでしょう。また旅先での生水は口にしないことです。
●  ご契約をいただく際には
  「急性胃腸炎」ときちんと記入していただくことが必要です。記入がない場合、査定者は「慢性腸炎」も考慮に入れて査定しなくてはならないからです(慢性腸炎には重大疾患が隠れている場合も多いので、引受不可の可能性大!)。入院治療をされた方の場合には、入院日数(長期間でないこと)もご記入いただいてください。
(上田香十里 株式会社査定コンサルティング代表)
2010.07.26
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