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9割以上の20代社員が
「オフィス家具や備品によって業務効率が変わると思う」
●  オフィス環境は、社員のモチベーションに大いに影響を与えている
  オフィス家具メーカーのコクヨファニチャー株式会社は、「オフィスのモチベーションに関する調査」を全2回にわたり実施した。第1回の「社内風土」に続き今回は、「オフィス環境」についてその調査結果を発表した。
  この調査は、20代会社員500人を対象に実施したものだが、その調査結果によると、「今のオフィス環境に満足していない」と全体の43.6%が回答した。また「オフィス家具や備品によって業務効率が変わると思う」は91.8%にのぼった。
  オフィス環境は、社員のモチベーションに影響を与えていることは調査結果から明らかになっているが、アンケート結果を詳細に分析していくことでさらにみえてくることがたくさんある。オフィス環境づくりは、企業戦略の一つともいわれており、各企業は、今後力を入れていかなければならない施策として意識する必要がある。
●  「今の会社のオフィス環境に満足していない」人は43.6%
  「あなたは、今の会社のオフィス環境に満足していますか」と尋ねたところ、「全く満足していない」人は9.4%、「あまり満足していない」人は34.2%と、「満足していない」と感じている人が全体の43.6%にものぼった。
  またオフィス環境によって、モチベーションが上がったり下がったりすると答えている人は多く、その理由としてはいずれもオフィス家具の使い心地の良し悪しが一番の理由となっている。また会社が必要なものを支給してくれるか否かも、モチベーションに大きな影響を与えていることがわかった。
  使い心地の良し悪しとして真っ先にあがるのは、オフィスチェアーである。やはり座り心地のよい椅子は、仕事効率にも影響することから、会社としてはできるだけ質の高いオフィスチェアーを社員に提供したいところである。
  また調査結果では、オフィス家具や備品の中でモチベーションを左右するものとして、パソコンと自分のデスク、自分のチェアーと答えた人が多かった。男女別にみると女性は、文具やロッカーなどがモチベーションを左右すると答えている割合が男性に比べて高いという特徴があり、参考にしたいところである。
●  「役職により椅子が異なる」のは81.4%
  「オフィス環境に対する満足度」について会社で取り入れてほしい取り組みでは「社員が個別に要望を伝えられるシステム」が40.2%と最も多く、多くの人が実際に要望を伝えたいと感じていることが分かった。「定期的に総務部から個人にヒアリングするシステム」という声も比較的多く、現場の声というものを重視しなければならない時代に変化してきている。
  役職によるオフィスチェアーの違いについては、今回のアンケートでも「一部違いがある」を含めると、81.4%が役職によりオフィスチェアーが異なると答えている。このような風土が残っている会社は多いのも事実だが、最近は、役職に関係なくみんなが同じオフィスチェアーに座っている会社も増えてきている。またフリーアドレスデスクを導入する企業も徐々に増えてきており、そのようなところではオフィスチェアーは原則統一されていることが多くなっているという流れについても覚えておきたい。
  オフィスチェアーが役職により違うのは、今回の調査の対象となっている若手には不満に感じるという意見もあるので、それらがモチベーションを左右することを考えると今後もっと真剣に検討していかなければならないと思われる。
参考:コクヨファニチャー株式会社「オフィス環境に関する意識調査」
http://www.kokuyo-furniture.co.jp/backnumbers/pdf/news20100819_2.pdf

(庄司 英尚 株式会社アイウェーブ代表取締役、
庄司社会保険労務士事務所代表、社会保険労務士)
2010.09.06
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