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電力不足に対応した働き方・休み方の工夫を〜厚生労働省
  5月13日、政府の電力需給緊急対策本部により「夏期の電力需給対策について」が取りまとめられました。このなかで、電力需要抑制の目標として、企業規模に関わらず原則15%削減することが盛り込まれています。
  今夏、東日本では電力不足が予想されており、特に平日9時〜20時の節電努力が求められています。夏の昼間に停電が起こると、冷房が停止するため、生命や健康に影響を及ぼすことも考えられます。また、多くの職場において、生産活動や営業活動に多大な影響が生じることが考えられます。
  厚生労働省は、節電に取り組むうえで参考となる事例をまとめたパンフレットを制作しました。本パンフレットでは、労使で充分に話し合い、今夏の働き方・休み方を工夫することを提案しています。
  主な内容は次のとおりです。
● 労使話し合いのポイント
    昼間の節電のために、始業・終業時刻を見直す
    平日の節電のために、所定休日を見直す
    夏季の節電のために、連続休業や休暇を活用する、労働時間を見直す
● 全社で協力して取り組むためのポイント
    各企業、事業場での節電の取り組み目標の労使共有を
    雇用、就業が継続できる手法の工夫を
    非正規労働者などに負担が偏らぬような配慮を
● 電力需要の分散化のために
    7〜9月の週休日は、可能な範囲で土曜・日曜日以外の日に設定する工夫を
    連続休暇は、8月に設定する場合はお盆時期を避け、7月や9月に設定する検討を
    所定休日に加え、年次有給休暇の計画的付与を組み合わせた連休設定の検討を
● 育児、介護など家族的責任を有する労働者への配慮・対応
    フレックスタイム制、在宅勤務の導入等
    就業時間の短縮勤務の導入
    所定休日を平日に変更した場合、保育所の閉所日を勤務の対象外とする
    ベビーシッター等育児や介護サービスを利用した場合の費用補助を行う
    各種助成金の活用(両立レベルアップ助成金、事業所内保育施設設置・運営等助成金)
  この他にも、事業場の冷房や照明など、さまざまな節電の取り組みが考えられます。労使で充分に話し合い、早めに準備を整え安心して今夏を迎えましょう。
出所:厚生労働省ホームページ

(特定社会保険労務士 野上 幸彦)
2011.05.30
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