> 今週のトピックス > No.2291 |
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● 中心性漿液性網膜脈絡炎とは
働き盛りの中年男性にみられる病気で、多くは片目に起こります。神経網膜に酸素や栄養を与える働きのある「脈絡膜」から漏出した漿液が、網膜と脈絡膜の間に漏れ出します。特に黄斑部付近が水泡状に盛り上がるため、いろいろな眼の症状が生じます。
通常は、外網膜血液関門という機能があるので漏出液がたまることはありませんが、過労やストレスで、この機能が局所的に破綻することが原因とも考えられています。大部分は数ヵ月で治癒します。 ※ちなみに中心性滲出性(しんしゅつせい)網膜脈絡膜炎は、視力の予後は不良で自然治癒はありません。 ● 症状
大部分は片目に起きますが、時期を変えて左右に生じることがあります。両目に起きるのはまれです。主な症状は下記です。
● 鑑別疾患
● 治療
まずは過労やストレスをさけ、生活習慣を改善することです。また、心身の安静も重要です。薬物療法や、レーザーによる手術での治療もあります。
● 経過・予後
発症後数週から数ヵ月で浮腫は吸収され、自然治癒もかなり多いのが特徴です。しかし、約30%に再発がみられ、繰り返すうちに視力回復が難しくなることもあります。失明のリスクは一般的には少ないようです。
● ご契約をいただく際には
中心性漿液性網膜脈絡炎の大部分は数ヵ月で自然治癒しますが、再発することがあります。既往症あるいは現在症状のあるお客様から告知をいただく場合、下記について告知されることをおすすめします。
死亡保険については、現在症状がある場合は、視力の特別障害不担保等の条件付きでの加入となるでしょう。医療保険については、現在症状がある場合は部位不担保と視力の特別障害不担保等の条件付での加入となるでしょう。既往症については、完治してからの経過年数に応じて、左右の別、矯正視力の程度により、特別障害不担保等の条件付での加入となるでしょう。
(上田香十里 株式会社査定コンサルティング代表)
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2011.08.29 |
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