>  今週のトピックス >  No.2358
データでも裏付け。40歳代から急増する糖尿病・高血圧症
● 男性の約3人に1人、女性の約4人に1人が糖尿病または糖尿病予備群
  厚生労働省が10月に公表した「平成21年 国民健康・栄養調査報告」によると、「糖尿病が強く疑われる人」と糖尿病予備群である「糖尿病の可能性を否定できない人」の合計は成人男性の30.3%、同女性の25.3%に上る。
  年齢階級別にみると、20歳代2.2%、30歳代8.5%、40歳代15.4%、50歳代で25.9%、60歳代37.2%、70歳以上39.9%と40歳代から顕著に増えはじめ、60歳代および70歳以上では4割近い人が「糖尿病が強く疑われる人」または「糖尿病の可能性を否定できない人」に該当している。
● 成人の6割が高血圧症有病者または高血圧症予備群
  高血圧症では、「高血圧症有病者」と高血圧症予備群である「正常高値血圧者」の合計は成人の60.4%、男性では71.0%、女性では53.3%となっている。
  年齢階級別にみると、20歳代10.7%、30歳代19.9%、40歳代40.3%、50歳代で51.2%とやはり40歳代から顕著に増えはじめ、60歳代では75.1%、70歳以上では86.2%が「高血圧症有病者」または「正常高値血圧者」に該当している。
● 脂質異常症は50歳代から
  糖尿病や高血圧症と同じく動脈硬化の危険因子である脂質異常症についても、「脂質異常症が疑われる人」の割合は成人の18.8%、男性では21.4%、女性では17.1%となっていて、20歳代3.5%、30歳代5.8%、40歳代7.7%、50歳代15.1%、60歳代25.8%、70歳以上30.2%と50歳代から増えはじめ、60歳代では約4人に1人、70歳代では約3人に1人が「脂質異常症が疑われる人」に該当している。
  若いときに受けた健康診断で早期に発見できて、「精密検査を受けるように」といわれても、自覚症状がないからと放置する人も多い。気づいたときには合併症を起こしたり、動脈硬化が進行し虚血性心疾患や脳卒中にかかりやすくなり、死を早めることになる。
  40歳を過ぎたら健康診断を定期的に受け、異常を指摘されたら、自覚症状がないからと放置せず、医師の診断を受け、早期に適切な治療を開始することが大切だ。
単位:%   出典:「平成21年 国民健康・栄養調査報告」(厚生労働省)
  *1:糖尿病が強く疑われる人と糖尿病の可能性が否定できない人の合計。
  *2:高血圧症有病者と正常高値血圧者の合計。
2011.12.27
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