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「今年こそ、投資で成功する」ための行動・格言
  昨年は、世界的な株安、欧州不安、急激な円高等で多くの投資家が投資信託や個別銘柄でかなりの損失を被ったことだろう。今年こそは利益を出したい、大きな損失を出したくないと考えている投資家も多いと思われる。そこで今回は、デイトレーダーを職業として、自分の資産を十数年で数百倍まで殖やした知り合いの投資行動や投資格言を挙げ、成功するための秘訣を探ってみる。
1.毎日小まめにチェック
  自分の投資した銘柄が値下がりしてしまった場合、つい目を覆ってしまいたくなるのが一般的な投資行動であるが、投資対象の価格は日々チェックすることが重要である。自分の財産を活かしたいと思うのであれば、塩漬けにせず、価格チェックは怠ってはいけない。
2.投資に対して“ルール”を決める
  投資には一定のルールが必要である。たとえば、「投資先の価格が10%まで値下がりした場合には損切り売却する」「利益が出た場合には、15%から20%確保できたら売却する」というように、売却値段をあらかじめ決めておくと良い。投資は感情を入れると判断が鈍くなるため、機械的(システム的)に売買を繰り返すことが重要となる。
 一般的には値下がりした場合、もう底だろう、明日には値上がりするだろうと思いたくなるし、値上がりした場合は、まだ値上がりするかもしれないと楽観的に考えたくなるだろう。しかし、彼曰く「プロと素人の違いは、買った値段を気にしないで、売却できるかできないかで決まる」そうだ。
3.機械的に購入する
  株式や投資信託を購入する際、「ここまで値下がりしたら購入しよう」と決めていても、いざ値下がりしてくると、「まだ下がるから様子を見よう」と購入を見送る投資家が多い。このような場合には、毎月一定時期に定額購入していく「るいとう」「ミリオン」などがお勧めである。
  また、外貨建ての保険商品なども毎月定期的に保険料が引き落とされるため、為替の変動を意識しないで外貨建て金融商品を購入できることになる。
4.休憩も必要
  人間にも休憩が必要であるが、投資にも休憩が必要である。相場が低迷しているときは、投資金額を最小限にして、市場環境や経済状態を学ぶことも重要である。ただし、相場が大きく変化したときに、投資金額を増やして投資できるように、態勢だけは整えておきたいものである。
5.チャートを学ぶ
  ローソク足、チャート(罫線)などをご存知だろうか。チャートとは、株式や投資信託の価格の推移を図に表したものをいう。チャートは過去の値動きだから参考にならないという投資家の意見を時折耳にするが、チャートにはその投資先の特徴が表れる。人間で言えば性格を図にしたようなもので、大いに参考になるはずである。チャートを初めて見ると、何がどのように動いているかは全くわからないが、チャートの入門書などを参考にして毎日見ていると、3ヶ月もすればひと通りわかるようになるはずである。彼曰く「チャートを読めなければ投資するな」である。
6.浮気はしない
  気になる投資信託や株式があったら、すぐに購入しないで、その価格がどのように動くのかパターンを掴むまで注視する。他の銘柄に目を移さず、一つの銘柄を追ってみよう。投資先(注視先)が少ない方が毎日の価格チェックも短時間で済み、効率もよくなる。良い投資先がいくつもあるとは思えない昨今、浮気をすることは控えよう。
  ここに記載した投資手法は一例であり、同じことをすれば必ずしも儲かるとは限らないが、少しでも参考になれば幸いである。
  今年こそ「龍が天を昇るが如く」のように株価が上昇することを願いたい。
  
伊田 賢一(いだ・けんいち)
株式会社FPウィム代表取締役、株式会社 WINKS 代表取締役
CFP®認定者、一級ファイナンシャル・プランニング技能士
証券会社3社に勤務の後、2002年に独立系FPとして活動開始。独立系FP会社役員を経て、2007年に相談業務を中心としたFP会社として株式会社FPウィムを設立。2010年には多角的なFPサービスの提供を目的とした株式会社WINKSを設立。さいたま朝日「家計の知っ得」、ホケモン「保険の基礎知識」ほか多数媒体にて連載執筆中。著書に『うかる!FP技能士2級』『うかる!FP技能士3級』『うかる!証券外務員2種』などがある。NPO法人日本FP協会 埼玉支部副支部長、マネーカフェさいたま代表、埼玉県金融広報委員会アドバイザー。
http://fpwim.com/
  
2012.01.12
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