> 今週のトピックス > No.2365 |
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子育てと仕事、両立のための支援策〜大企業と中小企業では実際の対応にあまり差はない | ||||||||
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![]() ● 中小企業には、状況に応じた柔軟な対応力がある
株式会社日本政策金融公庫総合研究所は、このほど中小企業における女性の働き方に関する調査を行った。今回の調査対象は、 国内の中小企業および大企業で働く20歳から59歳までの女性就業者で、6,568人から回答を得た※。
調査結果によると、正社員の家庭と仕事を両立させるための支援策については、例えば「子どもの病気の時の休暇」に関する制度・設備のある割合は、小企業で18.9%、中企業で33.1%、大企業で60.0%となるなど、すべての項目で企業の規模が大きくなるほど制度や設備が充実している。 しかしながら実際に子育て支援の対応ができている割合をみると、いずれも6割以上となり大企業と小企業、中企業との差はほとんどなく、中小企業では制度・設備の有無にかかわらず柔軟に対応がなされているケースが多いということが明らかとなった。 ![]() ● 企業の規模が小さいほど正社員の転職経験者が多い
その他の調査結果を見てみると、経歴に関する調査として、「これまでの勤務先数」は、正社員では、「2社以上」が小企業で82.8%、中企業で73.8%、大企業で48.9%となっており、企業の規模が小さいほど転職経験者が多いことがわかる。
一方、非正社員は、規模にかかわらず9割以上が「2社以上」に勤務した経験を持っている。平均勤務年数をみると、正社員では、小企業が7.9年、中企業が8.9年、大企業が12.2年で、中小企業と大企業との間で差がみられるが、一方で非正社員では4〜5年と正社員より短く、規模による差はあまりみられない。 働き方についての質問に対しては、通勤時間をみると、正社員では、片道「29分以下」が小企業で51.9%、中企業で42.6%、大企業で29.3%となっており、規模が小さいほど自宅に近い場所で働いている傾向がみられる。非正社員の通勤時間は全体的に正社員より短く、企業の規模が小さい方がより短時間である。 ![]() ● 年間収入は企業の規模が小さいほど少ないが・・・
収入についてみてみると、年間収入が「300万円以上」の女性正社員の割合は、小企業では39.8%、中企業では58.8%、大企業では76.7%と、規模が小さい方が収入が少ない。この傾向は非正社員でも同じである。
また、平均年間収入でみても、正社員の全体で小企業が296万円、中企業が343万円、大企業が440万円と、規模が小さい方が少ない。年代別では、年齢が高まるにつれていずれの規模でも収入が多くなるものの、規模間の差は拡大する傾向にある。 いずれの規模でも、働き方に関する項目のなかで最も重視するのは収入であるにもかかわらず、小企業、中企業の正社員の収入充足度は大企業より低い。しかしながら、正社員、非正社員とも、「職場の雰囲気」「仕事のやりがい」など収入以外の項目の充足度は大企業に遜色なく、この結果から、中小企業は女性従業員から働く場として評価を得ていると考えられる。 ![]() ![]()
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2012.01.23 |
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