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平成24年度の年金額・手当額は前年より0.3%引き下げ
  1月末に総務省から、「平成23年平均の全国消費者物価指数」の対前年比変動率が「▲0.3%」であると発表されました。年金額は物価変動に応じて改定が行われるため、これにより、平成24年度の年金額は前年より0.3%引き下げになります。年金の受取額が変わるのは、4月分が支払われる6月からです。
ちなみに、平成24年度の国民年金保険料額は月額14,980円、対前年度比▲40円となります。
◆ 平成24年度の年金額
   平成23年度(月額) 平成24年度(月額)
国民年金
<老齢基礎年金(満額):1人分>
65,741円 65,541円
(▲200円)
厚生年金※
<夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額>
231,648円 230,940円
(▲708円)
※厚生年金は、夫が平均的収入(標準報酬36万円)で40年間就業し、妻がその全期間において専業主婦であった世帯が年金を受給開始する際の給付水準
◆ 特例水準の解消
  現在支給されている年金は、平成12年度〜14年度にかけて、物価の下落にも関わらず、特例法でマイナスの物価スライドを実施せず年金額を据え置いたこと等により、本来の年金額に比べて2.5%高い水準(特例水準)で支払われています。現在、この特例水準について、現役世代の年金額の確保に繋げるため、平成24年度〜26年度までの3年間で解消することが検討されています。国会において法案が成立すると、平成24年度の年金額が、10月分が支払われる12月から更に0.9%引き下げになります。
◆ 平成24年度の手当額
  諸手当についても、年金と同様の物価変動に応じた改定ルールが法律で規定されているため、平成24年度は0.3%の引き下げが行われます。引き下げとなる主な手当は下記の通りです。
   平成23年度
(月額)
平成24年度
(月額)
@ 母子家庭・父子家庭
などに対する給付
児童扶養手当
(子1人、全部支給の場合)
41,550円 41,430円
(▲120円)
A 障害者などに対する給付 特別児童扶養手当 1級:50,550円
2級:33,670円
1級:50,400円
(▲150円)
2級:33,570円
(▲100円)
特別障害者手当 26,340円 26,260円
(▲80円)
障害児福祉手当 14,330円 14,280円
(▲50円)
B 原子爆弾被爆者に対する給付 健康管理手当 33,670円 33,570円
(▲100円)
  
野上 幸彦(のがみ・ゆきひこ)
野上社会保険労務士事務所
特定社会保険労務士
オーディオメーカー、建設コンサルティング、フードサービス業界での人事・営業職を経験を経て、平成19年に野上社会保険労務士事務所を設立。多業種経験を活かした人事・労務コンサルティングを行っている。
nogami-sr0021@st-paul.gr.jp
  
2012.02.13
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