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32人に1人は救急の世話に
〜平成13年版「消防白書」より〜
  平成12年における救急出場(救急自動車、ヘリコプター)は、全国で1日平均1万1,428件(前年比661件増)、7.6秒に1回の割合で救急が出動し、国民の32人に1人が救急車によって搬送されたことが、先程発売された消防庁の「平成13年版救急白書」によって明らかにされた。
  年々、救急出動は増加しており総数は4,184,121件、搬送された人員は3,997,942人に達している。搬送された人の原因は急病が2,342,578件で全体の半数以上を占めており、最も急増している。以下、交通事故が681,154件、一般負傷が514,564件となっている。問題は急病や負傷で搬送された人のうち、入院加療を必要としない軽症傷病者の割合が51%もあり、極端なケースでは風邪程度の症状でもタクシー代わりに救急車を呼ぶケースがかなりあるということである。この大きな原因として、日本の場合は救急出動を要請しても搬送料が全くかからないことにある。
  ほとんどの諸外国では有料制が基本で、例えばアメリカで救急車を呼ぶと基本料金が3万円前後で走行距離による加算がある。わが国でも自治体によっては、軽症にもかかわらず救急車の出動を要請した場合は料金を請求するところもあるが、検討してもよい状況にあるといえよう。
『救急出場件数および搬送人員の推移』
消防庁「平成13年版消防白書」
2002.01.22
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