>  今週のトピックス >  No.349
データマップで日本一を見る
  13日の夜、NHKの番組放送で「データマップ日本」が放映された。これは、さまざまなデータを全国都道府県および約3,200の市区町村別に表示したもので、どの地域がどの項目でどういう状況にあるか解説したものである。特に興味深いデータにつき要約を紹介したい。
  • 個人所得の伸び率一位は和歌山県南部川村(みなべかわむら)
      個人所得の絶対額は東京や大阪などの大都市圏が高いが、伸び率は地方の農村部が全体的に上位を占めている。南部川村では特産の梅干の販売が好調で、バブル期にゴルフ場建設の話があったが断って増産したのが成功の要因といわれている。

  • 出生率の最低は目黒区の0.81人
      出生率は年々低下し全国平均は1.36人だが、人口24万人の目黒区はわずか0.81人である。それに対し鹿児島県の和泊町(人口17,000人)は2.58人でNo.1、3倍以上の開きとなっている。女性の就業率はどちらも50%程度で同じだが、和泊町では地域ぐるみで子どもを育てる環境が整っている。このため目黒区でもボランティアを募り、働く女性の子どもを見る体制をスタートした。

  • ホームレスの最も多いのは大阪府
      厚生労働省の2001年調査によると、全国でホームレスは24,000人いるとされている。近年は20、30代の若い人や女性も増えており不況の影響が色濃く出ている。中でも大阪府は8,700人、特に中央区は600人もホームレスがおり、繊維問屋が多い中央区は99年から01年にかけて企業倒産件数が240件で全国一、失業率も6.5%である。

  • 長寿王国の長野県は老人医療費も一番安い
      99年の厚生労働省の調べでは、1人あたりの老人医療費が最も高いのは、北海道赤平市の年間110万円(全国平均は83.2万円)。かつて炭坑の町であった同町は過疎化で若い人が減少し、高齢者が入院しても面倒を見る人がいなくなったため、長期化となり医療費高騰の原因となっている。これに対し男性の平均寿命が全国一で、女性も第4位の長野県は最も低い64.3万円という結果になっている。高齢者の入院日数も全国平均の6割の平均22日で、茅野市では自宅療養を勧奨、訪問医療に力を注いでいる。長野県はこの他、在宅死亡率、高齢者の就業率も全国一である。
2002.01.22
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