>  今週のトピックス >  No.361
株式低迷時代の外貨資産保有の重要性
  貯蓄優遇政策から投資優遇政策への政策転換や確定拠出年金制度(日本版401k)の導入など、個人投資家を株式市場へ呼び込む手段が講じられているが、2001年の株式市場は、ハイテク企業の業績悪化や、不良債権問題に苦悩する銀行株の下落、そしてアメリカの同時多発テロなどの影響により、株価は下落の一途をたどった。その結果、大納会では、日経平均株価10,542円62銭となった。
  これは、1年間で約24%も下落したことになり、東証1部の市場規模を示す時価総額においては、なんと70兆円が失われたことになる。特に同時多発テロ直後の日経平均株価は、昭和59年8月以来の17年ぶりに1万円を割り込み、最安値は9,504円まで一時下落した。
  2001年の日本株式市場だけで判断すると、個人投資家にとっては、いくら投資優遇策の拡充が図られたとしても、投資するには魅力が薄い環境であった。ここ数年の大納会の日経平均株価は以下のようになっており、非常に変動の激しいものであったことが分かる。
大納会日 日経平均 前年比騰落率
1998年12月30日 13,842円
1999年12月30日 18,943円  36%
2000年12月29日 13,785円 ▲28%
2001年12月28日 10,542円 ▲24%
  日経平均株価とは、日本経済新聞社が選んだ日本を代表する企業225社の株式価格の加重平均額であり、日本企業の景気の現状を表している数値であるということを理解しておかなければならない。言い換えれば、日経平均が下落の一途をたどっているということは、長引く不況により日本という国の国力が相対的に弱くなっているということである。
  もう一つの国力を表す為替相場の変動は、以下のようになっている。
1ドル価格 前年比騰落率(ドルベース)
1998年12月30日 115.7 円
1999年12月30日 102.4 円 ▲12%
2000年12月29日 114.75円  12%
2001年12月28日 131.95円  14%
2002.02.12
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