>  今週のトピックス >  No.443
東京の物価は各国主要都市に比べ一段と低下
  ここ数年のデフレの影響で、東京の物価は世界の大都市と比べ割安になり価格差が縮小していることが、6月25日に発表された内閣府国民生活局の調査(「主要な消費財及びサービスに係る内外価格差調査結果について」)で分かった。調査は2001年11月時点で欧米、アジアの主要7都市の消費財やサービスの価格38品目について実施された。
   調査結果によると、内外価格差*1は「食料品」では鶏卵や食パンなどの一部を除いて、東京の方が割高となっている。また、映画観覧料やゴルフプレー料金などの「サービス」料も割高で、ゴルフに至ってはニューヨークの約6倍となっている。
   「被服・履物」は総じて割安となっており、「その他の財」について各都市の内外価格差を比べるとティッシュペーパーは東京がロンドンの0.14倍、口紅では香港の0.38倍、カラーフィルムではロンドンの0.47倍と東京の方がかなり割安になっている。従って海外旅行の際はフィルム、ティッシュなどは多めに持参した方がよいという見方ができる。
   このように、品目によって割高なもの割安なものがあるが、総体的に価格差は縮小傾向にある。さらに、対前年価格比較が可能な36品目をみると、日本は36品目中の24品目が2001年より安くなっている。これに対しニューヨークは4品目、ロンドン3品目、パリ4品目、ベルリン7品目、ジュネーブ4品目、香港2品目、シンガポール7品目が価格を下げているが、それでも日本の値下げ傾向は際立っている。
*1 内外価格差―購買力平価(例えば、米国において1ドルで購入できるものを日本で購入するといくらかかるかを表すもの)を為替レートで割ったもの、例えば米は対パリ1.04、オレンジは2.98で数値が高いほど割高となる。
『調査品目の東京、欧米各都市及び香港、シンガポールの価格』
平成14年6月内閣府国民生活局「主要な消費財及びサービスに係る内外価格調査結果(2001年)について
2002.07.09
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