>  今週のトピックス >  No.472
不況型倒産は2001年度過去最高
〜離職者も701万人で最多に〜
  バブル崩壊以降、不況型倒産*1は年々増加傾向にあったが、2001年度は1万3,660件に達し、過去最高となったことが、中小企業庁の調査で明らかとなった。
  同庁の「2002年版 中小企業白書」によると、IT需要の冷え込みなどを背景に国内景気は悪化、2001年度の全企業の倒産件数は1万9,164件となり、前年比395件(2.1%増)で17年ぶりに1万9,000件を超えた。これは1984年の2万841件に次いで調査開始(1952年)以来、史上2番目の高水準である。このうち中小企業の倒産は1万8,819件を占め、また不況型倒産は1万3,360件で1984年の1万3,093件を上回り過去最多となった。
  業種別では、建設業が2年連続で6,000件を超え、以下、製造業、卸売業、サービス業、不動産業などが続いている。また、2001年は(株)マイカルや(株)青木建設などの大型倒産が相次いだが関連倒産も多く、マイカルのケースでは倒産後6カ月経過した2002年2月時点で53件が連鎖倒産している。
  こうした企業の倒産や不況の影響で、2001年の1年間に仕事を辞めた離職者は701万人で過去最多となった(厚生労働省8月8日発表「平成13年 雇用動向調査結果の概要」)。
  若い世代を中心に転職志向が強まっているが、就職者に占めるパートの割合は36.7%と過去最高で、正社員への道は今後も厳しいものとなっている。
資料:
(株)東京商工リサーチ「全国企業倒産白書」、最高裁判所事務総局「司法統計年報」
(注1)
倒産件数は負債金額1,000万円以上のものを集計。中小企業とは、資本金1億円未満の法人および個人企業を指す。
(注2)
法人企業の破産新受事件数は2000年が(2002年4月における)最新データ。
中小企業庁「中小企業白書2002年版」より
http://www.chusho.meti.go.jp/hakusyo/h14/fightml/14112800.html
厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/01-2/index.html
*1不況型倒産とは、既往のシワ寄せ(赤字累積)、販売不振、売掛金回収難を原因とする倒産をいう
2002.08.27
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