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高齢化で増加する身体障害者
  全国で2001年における18歳以上の身体障害者数(在宅)は324万5,000人、18歳未満の身体障害児(在宅)は8万1,900人と推計されることが、2002年8月12日に公表された厚生労働省「身体障害児・者実態調査結果」で判明した。なお、施設にいる障害児・者数は2000年度の調査で障害者が18万1,000人、障害児は8,000人と推計されている。
  障害児については、1996年の前回調査と比べほぼ横ばいであるが、障害者は10.6%、実数で31万2,000人の増加となっており、特に心臓機能や呼吸器機能などの内部障害が36.7%増となっている(総数では肢体不自由者が53.9%で全体の半分以上)(表1参照)。
  障害者の年齢階級別をみると、70歳以上が45.7%で半数近くを占めており、さらに前回調査と比較すると、65歳以上の割合が54.1%から61.8%と増えている。今年7月に厚生労働省から発表されてた日本人の平均寿命は、男女ともに前年を上まわっているが、その背景には、身体障害など寝たきりの状態の高齢者が増えていることも考えられる。人口の高齢化とともに、身体障害数も増加する傾向にあるようだ。
  例えば、身体障害者の人口比は平均で人口1,000人に対して31.1%だが、65〜69歳では72.1人、70歳以上は96.2人と前回調査より急激に増加している(表2参照)。
  中でも、障害の程度が重い1、2級の身体障害者は146万4,000人と総数の45.1%を占め、前回調査の43.2%より増えて重度化の傾向がみられる。
「表1 身体障害者および身体障害児の年次推移」

「表2 年齢階級別にみた身体障害者の人口比」
  総数 18〜19歳 20〜29歳 30〜39歳 40〜49歳 50〜59歳 60〜64歳 65〜69歳 70歳〜
平成13年 31.1 3.7 3.9 5.4 13.0 24.2 46.5 72.1 96.2
平成8年 28.9 2.3 3.8 7.0 12.2 26.2 49.6 62.3 94.6
対前回比 107.6% 160.9% 102.6% 77.1% 106.6% 92.4% 93.8% 115.7% 101.7%
参考:厚生労働省「平成13年身体障害児・者実態調査結果」より
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/08/h0808-2b.html
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/08/h0808-2f.html
2002.09.03
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