>  今週のトピックス >  No.506
現地取材!最新中国生保事情 Vol.3 日常生活で接する人はみんなお客さま!』
〜中国のトップエージェント胡さんの販売活動〜
  中国の生保エージェントは一社専属制、基本的にはフル・コミッションだが、認められれば機関長、支社長に昇格し、高収入を得ることも可能である。
  今回の取材では、そんなトップエージェントの一人、新華人寿北京分公司の胡雨薇さんに彼女の販売体験を聞かせてもらう機会を得た。
  胡さんは、エージェントになり6年目になるが、入社以来常に同社のベストテンにランクインしている優績者。年収は18万〜20万元だが最高で25万元(円換算270〜300万円)だったこともある。都市の一人当たり平均年収が5,425元(中国統計年鑑99より)である実態からみると、いかに高額所得者であるかが分かる。
  2年前に機関長に任命されてからは、約280名のエージェントの管理・指導もしており、いつも明るくエネルギッシュに活動している。
第一号契約は乗り合わせたタクシーの運転手
大学卒業後、服飾デザイナーを目指した胡さんだが、競争が激しく一流と認められるには実力以外に運やひきも必要だった。迷っていた時にふと目にしたのがエージェントの入社説明会の広告だった。「この仕事なら自分の努力次第で成功する可能性があるし、人と接することの好きな自分の性格にも向いている」と思ったそうである。ただし、仕事を始めるにあたって知人・縁故者には勧めず、日常生活で接する人すべてに声を掛けようと決意した。

そして、たまたま乗ったタクシーの運転手と雑談しながら自分について話したところ契約を頂けたのが第1号となった。まったく見知らぬ人から気持ちよく加入してもらえたのはラッキーともいえるが、これも彼女の持つ天性の明るさと人を引き付ける魅力の賜物であろう。

仕事をしていく自信の深まった胡さんは、以後ファーストフードなどで食事をしている人や、旅行先で電車やバスに同席した人など、あらゆる人との出会いをチャンスとして活動した。今でもそうした活動の基本は変わっておらず、契約者を後援者化して紹介の輪を拡げているため、見込客は無限にある(保有顧客数は約600名)。
1日に5人は面談する
入社した当時、台湾の先生から教えられたことが、イニシャルだけの募集ではいずれ限界があるから知らない人にも積極的に勧めることと、もう一つ、そのために1日に5人は面談することであった。胡さんは入社以来、一貫してこの二つを忠実に守っている。

現在、機関長の仕事も多忙を極めており、エージェントとしての仕事の時間比率は8対2と言うが、5人に会うことを自分に厳しく課している。それでも経営者など富裕層の顧客が多いため、保険料収入はむしろ増えている。
夢はお客に喜ばれ感謝される世界のセールスマン
元来、勉強好きな胡さんはどんなに忙しくとも日ごろから自己研さんを欠かさない。お客さまとの話題づくりに研究している血液型や、星座の知識は本職顔負けだ。経済や金融の話題も豊富である。そんな胡さんの今後の目標は2年後に開催される「華僑保険人世界大会」に参加すること。文字どおり世界に通用する一流の実績と信頼を持つ人でなければ出席できない選ばれた者の集まりだ。そのために、機関長として年収15万元以上のエージェントを9名育てあげることと、自分の年収を95万元にするという高いハードルを掲げている。

「有言実行」をやり遂げてきた胡さんのこと、きっと夢を自らの力で実現するに違いない。
【尊敬する人は日本の柴田和子さん(第一生命)と語る胡さん】
(取材 当社  荒明孝昌 加藤登美夫)
2002.10.22
前のページにもどる
ページトップへ