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一人っ子の幼児にかかる費用は月平均5万円
  厚生労働省は10月22日「第1回21世紀出生児縦断調査の概況」を公表した。この調査は少子化対策の基礎資料を得ることを目的とし、2001年に出生した子を対象としたものである。 調査事項は、保育者、同居者、就業状況、労働時間、家事・育児の分担状況、住居の状況、子どもを持つことの不安や悩み、収入の状況など多岐にわたっている。
  これによると、きょうだいが一人だけの場合の子育て費用は1カ月平均5万円で、二人の時は3.2万円、三人は3.4万円、平均4.1万円となっており、一人っ子についてはお金をかけていることが分かる。分布上、最も多いのは1〜2万円だが、10万円以上の費用をかけている人もいるため、平均値を押し上げている結果となっている。【表1】
  また、父母の1年前の収入階級別にみた子育て費用の平均は4.1万円であるが、収入が多くなるほど費用も高くなるという傾向は見られない。むしろ、年収200万円未満の平均が4.4万円で800万円以上の4.5万円に次ぐ結果となっている。【表2】
  しかし、関税撤廃・自由貿易協定などに代表されるように、企業のグローバル化が各国で促進され始めた。これにより世界の株式市場の連動性が高まっている。ITバブル崩壊などによる世界同時株安などはその最たる例といえよう。つまり、国の株式市場ごとに資産を分散させることは、従来のような効果を発揮しなくなりつつあるのである。世界の先進国の経済成熟化は、企業のグローバル化促進、さらには世界の株式市場の連鎖性を一層高めていくということを意味している。
  このように、愛情とお金をかけ大事に育てている幼児だが、赤ちゃんのいる家庭で両親とも喫煙をしない世帯は意外にも35.6%にとどまっている。両親とも喫煙する、父母いずれかが喫煙する世帯の合計は63.4%で、特に若年層で高くなっている。【表3】
  厚生労働省では今後も追跡調査をすることにより、少子化への具体策を立てたいとしているが、高額の養育費用をかける反面、赤ちゃんの健康に影響を与える喫煙をやめない父母が多いという、アンバランスな子育ての現状が浮き彫りとなっている。
【表1】 きょうだい数別にみた1カ月間の子育て費用
【表1】きょうだい数別にみた1カ月間の子育て費用
【表2】 父母の1年前の収入額階級別にみた1カ月間の子育て費用
【表2】父母の1年前の収入額階級別にみた1カ月間の子育て費用
注: 総数47,007(100%)、200万円未満1,656(3.5%)、200〜400万円9,679(20.6%)、400〜600万円15,413(32.8%)、600〜800万円9,287(19.8%)、800万円以上7,096(15.1%)、総数には収入金額不詳を含む。
【表3】 父母の喫煙状況
【表3】父母の喫煙状況
2002.11.05
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