> 今週のトピックス > No.527 |
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中小企業の資金調達手段として脚光を浴びる「小人数私募債」 | ||||||||||||||
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![]() ●中小企業の資金調達は「間接金融」から「直接金融」へ
先週のトピックスで、銀行の中小企業に対する貸出残高が過去最大の落ち込みとなったことが取り上げられたが、この傾向は不良債権処理のメドがたたない限り当分続くと思われる。中小企業にとってはまさに危機的状況といえるが、そんな中で、最近、銀行に頼らずに直接、市場から資金調達する企業が増えてきた。それが「小人数私募債」(私募債)による資金調達だ。
![]() ●50人未満の縁故者を対象に比較的容易に発行できる
私募債とは、ひとことでいえば「50人未満の身近な人を対象に発行する社債」のこと。社債というと、上場企業しか発行できないというイメージがあるが、私募債は一定条件を満たす株式会社であれば、比較的ゆるやかな条件で発行できる。募集総額は1億円までだが、通常の社債と違って行政官庁への届出が必要なく、金利などの発行条件も自由に決められるなど、かなり使い勝手がいい。私募債は社長の親族、友人、知人、取引先に対して発行されるので、社債権者が会社の経営を応援してくれるサポーターになることも期待できる。物的担保はないものの、事業に対する熱意と返済能力のある経営者にとっては、実にいい制度といえるだろう。
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![]() ●公的機関による保証制度や利子補給制度もある
募債のデメリットとしては、社債がデフォルト(債務不履行)になった場合に保証がないことがあげられるが、これも最近は事情が変わりつつある。平成11年の中小企業信用保険法の改正により、私募債に公的保証がつけられるようになったからだ。その後1年間で信用保証協会による保証総額は2,242億円にのぼったといい、順調に利用が拡大しているようだ。来年度には、東京都文京区が自治体として初めて小人数私募債に対する利子補給事業を始める予定で、これがうまくいけば、他の自治体でも同様の試みが行われることになる。まだまだマイナーな制度とはいえ、今後、資金繰りに悩む中小企業が私募債を導入する例はますます増えることが予想される。
![]() (マネーライター 本田 桂子)
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2002.12.03 |
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