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住宅ローンの平均返済額は、月額約11万円!
  総務省統計局の「平成11年全国消費実態調査」によると、地価の下落により全世帯平均の家計資産額は5年前より18.4%減っているが、ローンの返済額は、減るどころか増える一方で家計を圧迫している。
  また、同じく総務省統計局の「平成13年家計調査年報」によると、勤労者世帯に占める住宅ローン返済世帯の割合は33.9%で、3世帯に1世帯は住宅ローンを返済していることになる。返済額は、1世帯あたり1カ月平均106,995円(年間約128万円)で、前年に比べ名目5.1%の増加となっている。可処分所得(年収から税・社会保険料を引いた金額)に占める住宅ローンの返済額割合は19.9%だが、平成11年以降は増加傾向にあり、昭和54年に調査を開始してから、初めて19%台となった。
  平成13年における勤労者世帯の実収入は、1カ月平均551,160円で、前年に比べ名目1.7%の減少であり、4年連続の減少となっている。
  こうした家計資産額の減少や可処分所得に占める住宅ローンの返済額割合の増加、減収は、住宅ローン返済世帯の台所を直撃し、住宅などを手離す事例が増えている。
  平成15年度税制改正で政府は、住宅購入促進の刺激策として、不動産取得税や印紙税の特例措置の期間を延長することを決定したが、どの程度の効果が発揮されるか疑問視される。
【勤労者世帯に占める住宅ローン返済世帯の割合の推移(全国・勤労者世帯)】
勤労者世帯に占める住宅ローン返済世帯の割合の推移
総務省統計局「平成13年家計調査年報」より抜粋
2003.03.18
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