>  今週のトピックス >  No.647
女性の70%以上が健康に対する不安を感じている
● 20代女性の運動不足が顕著
  厚生労働省は6月6日、「平成14年保健福祉動向調査の概況」を公表した。この調査は3年に2回行い、テーマは毎回異なる。
  今回は「運動習慣と健康意識」をテーマとし、国民の運動による健康づくり施策のための基礎資料を得ることを目的としている。
  これによると、スポーツやウオーキングなどの運動を月1回以上定期的に行っている者は30.1%となっている。「日常生活での身体活動のみ行っている者」は41.5%(男性36.9%、女性45.6%)と半数に近いが、「家事」の時間なども含まれるため、健康増進のための活動といえるか微妙な定義である。
  また「運動も日常生活での身体活動も両方行っている者」は22.4%で、男女とも60〜69歳代が一番高くなっている。反対に働き盛りの20代、30代が最も低く、特に20代女性は13.7%で運動不足が顕著である。
【「日常生活で健康の維持・増進のために、身体を動かしている」具体例】
○エレベーター・エスカレーターを使わずに階段を使うようにしている
○通勤・通学・買い物などでなるべく歩くようにしている
○昼休みや休憩時間に身体を動かすようにしている
○庭仕事や日曜大工などをして動くようにしている
○家事(手伝い)の時間を増やすようにしている
○定期的にペットの散歩をするようにしている
○歩数計を着用して意識して歩数を増やすようにしている
  「運動も日常生活での身体活動も行っている者」で、自分の健康を「よい」「まあよい」と思っている者の割合は、男性46.2%、女性42.0%、総数44.1%となっている。これは「運動などを行っていない者」より、総数で13.3ポイント上回っている。なお、同様の調査に「国民生活基礎調査」があるが、自分の健康状態が「よい」「まあよい」の合計は40.6%で、ほぼ近い数値となっている。
  一方、現在やこれからの健康への不安感をみると、「運動も日常生活での身体活動も行っている者」でも68.4%(男性64.3%、女性72.5%)と高く、「運動などを行っていない者」の66.9%(男性63.2%、女性70.9%)と大差がない結果になっている。
  健康維持・増進のために運動が必要と思っていても、20代、30代ではなかなか運動することができず、特に女性は健康に対する不安感を持っている、ということができる。
【男女別、運動や日常生活での身体活動を行っている者の割合(%)】
男女別、運動や日常生活での身体活動を行っている者の割合(%)
厚生労働省「平成14年保健福祉動向調査の概況」
2003.07.07
前のページにもどる
ページトップへ