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女性の平均寿命が85歳を超え、世界一を堅持
〜男女の差は拡大傾向に〜
● 三大死因の克服で、さらに平均寿命が延びる
  日本人の平均寿命は、女性が前年より0.30年延びて85.23歳と、初めて85歳を超え、引き続き世界一となったことが、7月11日に公表された厚生労働省の「平成14年簡易生命表」で判明した。また、男性も0.25年上回り78.32歳となったが、香港の78.4歳に及ばず世界第二位だった。
  わが国は世界一の水準で長寿化が進行しており、ここ10年間の平均寿命をみると男性は2.07年、女性は2.72年延びている。特に女性の延びが著しく、80歳までの生存者数の割合は、男性が54%なのに対し、女性は8割近い76%となっている。
  この結果、男女の平均寿命の差は、6.91年で前年より0.05年拡大した。1960年当時の男女差は4.87年であったが、年々その差は拡大傾向にあり、夫婦の場合、妻は夫の死後、平均10年以上は長生きすることになりそうだ(6.91年+夫婦の年齢差)。
  こうした平均寿命の延びは、がんや脳血管疾患で死亡する人の割合が減ったことにあると厚生労働省では分析している。仮に、三大死因(悪性新生物、心疾患、脳血管疾患)を除去したとすると、平均寿命は男性で8.81年、女性で7.96年延びることになり、今後の医療技術の進展いかんではさらなる飛躍的な寿命の延びが期待される。
【男女の平均寿命の差】
男女の平均寿命の差
厚生労働省「平成14年簡易生命表」より作成
【主な年齢の平均余命とその延び】
(単位:年)

H14年 H13年 延び H14年 H13年 延び
0歳 78.32 78.07 0.25 85.23 84.93 0.30
5歳 73.66 73.42 0.24 80.55 80.26 0.29
10歳 68.71 68.47 0.24 75.60 75.30 0.30
15歳 63.75 63.51 0.24 70.63 70.33 0.30
20歳 58.87 58.64 0.23 65.69 65.39 0.30
25歳 54.05 53.82 0.23 60.77 60.47 0.30
30歳 49.21 48.99 0.22 55.86 55.56 0.30
35歳 44.40 44.18 0.22 50.97 50.68 0.29
40歳 39.64 39.43 0.21 46.12 45.82 0.30
45歳 34.97 34.75 0.22 41.31 41.01 0.30
50歳 30.42 30.21 0.21 36.58 36.29 0.29
55歳 26.07 25.86 0.21 31.95 31.67 0.28
60歳 21.93 21.72 0.21 27.40 27.13 0.27
65歳 17.96 17.78 0.18 22.96 22.68 0.28
70歳 14.32 14.17 0.15 18.69 18.43 0.26
75歳 11.07 10.95 0.12 14.67 14.42 0.25
80歳 8.25 8.13 0.12 11.02 10.80 0.22
85歳 5.97 5.87 0.10 7.94 7.76 0.18
90歳 4.29 4.19 0.10 5.56 5.41 0.15
95歳 3.10 3.02 0.08 3.88 3.77 0.11
100歳 2.26 2.20 0.06 2.73 2.65 0.08
厚生労働省「平成14年簡易生命表」
2003.07.22
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