>  今週のトピックス >  No.671
夏の代表的果物「すいか」の王座危うし!
  砂浜での「すいか割り」は夏には欠かせない光景だが、そんな夏の果物を代表する「すいか」の売り上げに陰りが生じている。総務省統計局の「家計調査」によると、20年前(昭和55年〜57年平均)、7月の家庭における果物の支出金額のうち最も高かったのは「すいか」で25.9%を占めていた。続いて「もも」が14.6%、「メロン」13.4%の順であったが、平成12年〜14年平均では「すいか」16.2%、「もも」16.1%、「メロン」14.4%と「すいか」の凋落が目立っている。嗜好の多様化や、温室栽培によって夏でもみかんをはじめとするいろいろな種類の果物が生産されるようになったことが背景にあるようだ。(図1参照)
【図1  7月の生鮮果物の月間支出金額構成比−全国・全世帯】
【図1  7月の生鮮果物の月間支出金額構成比−全国・全世帯】
総務省統計局「7月24日統計トピックス4」
  また、平成13年度における「もも」の世帯当たり年間支出金額を都道府県庁所在都市別にみると、福島市、岡山市、甲府市が他の市より突出し高くなっている。これら3市はいずれも「もも」の産地として有名だが、最低の那覇市に比べ、福島市は23.4倍にもなっている。(図2参照)
【図2  「もも」の都道府県庁所在都市別1世帯当たり年間支出金額】
【図2  「もも」の都道府県庁所在都市別1世帯当たり年間支出金額】
総務省統計局「平成13年家計調査年報」より作成
  九州、沖縄では「もも」の支出額は、全国平均をかなり下回っている。
  一方「すいか」は「もも」のように顕著な地域差はなく、生産地が消費が高いという傾向はみられない。夏の味覚を彩る果物にも時代の変遷があるようだ。
2003.08.18
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